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フライバック・コントローラ内蔵スマート・ゲート駆動フォトカプラ分散電源でよりコンパクトに!

「ACPL-302J」は、絶縁型電源を改善しゲート駆動設計を簡素化するスマートゲート駆動フォトカプラです。フライバック・コントローラを集積することにより、分散電源トポロジーを使用して変圧器とコンデンサをより小さくし、基板上の電源配線を簡素化し、電磁障害(EMI)とノイズを最小化することができます。

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はじめに


スマートゲート駆動フォトカプラ「ACPL-302J」

 新しい「ACPL-302J」(データシート)は、絶縁型電源を改善しゲート駆動設計を簡素化するスマートゲート駆動フォトカプラです。ACPL-302Jは、DC-DCコンバータ用の一体型フライバック・コントローラおよびフルセットのフェール・セーフIGBT診断、保護および故障報告機能を特徴とし、完全でコスト効率の高いゲート駆動ソリューションを提供します。2.5Aレール・ツー・レール出力により、産業用電力インバータおよびモータ駆動においてIGBTおよびパワーMOSFETを駆動するのに理想的です。ACPL-302Jは使いやすくコンパクトで手頃なIGBTゲート駆動フォトカプラ・ソリューションを提供します。


図1ACPL-302J」の機能ブロック図

集中型電源方式

 ゲート駆動用フォトカプラは、ガルバニック強化絶縁を提供し、モータ・ドライブまたはインバータ内のIGBTをスイッチングする高出力電流を供給するために使用されます。短絡故障時に高価なIGBTを保護するため一般的に電圧コンパレータとトランジスタスイッチのような個別部品が使用され、絶縁フィードバックを提供するためにデジタル・フォトカプラが使用されています。アバゴ・テクノロジーは、これらの個別部品ソリューションを、ACPL-339JとACPL-337Jなどのスマート・ゲート駆動フォトカプラに一体化しました。


図2 モータ・ドライブとインバータ内のIGBTを駆動し保護する絶縁型ハイサイド電源とベーシック・ゲート・ドライバ・フォトカプラ

 絶縁型ハイサイド電源は、ゲート・ドライバ及び電流検出用の小型アイソレーション・アンプに静的または過渡電力を提供する必要があります。一般的には、単一の変圧器とフライバック・コントローラからなる集中型電源トポロジーを使用して、絶縁型ハイサイド電源を供給します。

 三相インバータでは、集中型電源は、単一の大型変圧器を使用して6個のゲート・ドライバに電源を供給します。変圧器は、4つの二次巻線、すなわち上側ゲート・ドライバの各相用に3つの巻線と下側ゲート・ドライバ用の共通巻線を収容しなければならないので大きくなります。大きい変圧器の他にも、フィルタリング用の大きなコンデンサと一次巻線スイッチング用の大きなトランジスタが必要です。これらの大きな素子は、占有面積と高さに影響を及ぼします。また集中型電源には、6つすべてのゲート駆動を達成するためにトレースが長くなることによるIGBTチャンネル間の電磁障害(EMI)とノイズ結合などの問題があります。


図3 集中型電源トポロジー

分散型電源方式

 ACPL-302Jは、絶縁型電源を改良してゲート駆動設計を単純化するために開発されました。この製品は、DC-DCコンバータ用の一体化フライバック・コントローラを備えた2.5Aレール・ツー・レール出力スマート・ゲート駆動フォトカプラです。フライバック・コントローラを集積することにより、ACPL-302Jは、分散型電源トポロジーを使用してより小さく高効率の変圧器をパワー素子の近くに配置することができます。設計者が全体のフットプリントを小さくできるため、IGBTチャンネル間の電磁障害(EMI)とノイズ結合が最小になります。変圧器が小さくなるため、一次巻線スイッチングトランジスタがACPL-302Jに内蔵され、フィルタリングに小さいコンデンサを使用することができます。


図4 分散電源トポロジー

図5 ACPL-302J。フライバック・コントローラ、アクティブ・ミラー・クランプ、DESATおよびUVLO検出機能を内蔵した2.5Aゲート駆動用フォトカプラ

まとめ

 フライバック・コントローラを集積することにより、ACPL-302Jデータシート)は、分散電源トポロジーを使用して変圧器とコンデンサをより小さくし、基板上の電源配線を簡素化し、電磁障害(EMI)とノイズを最小化することができます。これらにより大幅なコスト削減を実現することも可能となります。


図6 ACPL-302Jを使用した分散型電源方式と集中型電源方式の基板の比較 (クリックで拡大)

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提供:アバゴ・テクノロジー株式会社
アイティメディア営業企画/制作:EE Times Japan 編集部/掲載内容有効期限:2015年4月3日

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