インテル社の新プロセッサ、銅ピラー構造のフリップチップ実装採用:実装技術
プロセッサ・チップとパッケージ基板の接続にCPB技術(CPB:Copper Pillar Bumping)を利用した最初の事例だという。
米Intel(インテル)社が2006年1月に発売した、65nm技術で製造したマイクロプロセッサ「Presler」と「Yonah」(いずれも開発コード名)のパッケージ内実装に、従来のPb-Sn(鉛すず)はんだボールに代えて、銅(Cu)ピラー構造のバンプ(CPB:Copper Pillar Bumping)技術を採用していることが明らかになった。解析したのは、カナダのChipworks社である。
同社によれば、この65nmプロセッサは、プロセッサ・チップとパッケージ基板の接続にCPB技術を利用した最初の事例だという。CPB技術は高密度実装が必要なパッケージに向けたフリップチップ実装技術の1つで、従来のはんだバンプに比べると、導電性と熱伝導性に優れ、機械的強度が高く、さらに信頼性を高めることができる。
同社のTechnical Intelligence部門でマネジャーを務めるGary Tomkins氏は、「Intel社の新プロセッサは、65nmルールのSiプロセス技術と歪みSi技術を導入したことだけでも驚嘆に値するが、パッケージ技術でも顕著な飛躍を遂げていたことになる」と述べた。
Chipworks社のシニア・テクノロジ・アドバイザであるDick James氏は、「『Prescott』(開発コード名)など、以前のIntel社製プロセッサは、Pb-Snはんだボールを使った従来のフリップチップ技術を採用していた。それがYonahとPreslerでは、めっき技術で作成したCuピラー構造を使って、チップと基板を接続する方式に変更された。これにより、Pbの使用量を削減できるようになる。最近のPbフリー対応製品の中でも、使用量は少ない部類に入る。当社が知る限り、Intel製プロセッサの中で、CPB技術を採用した最初のプロセッサである」と述べた。
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