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MEMS共振器の共同開発に向け、Discera社とVectron社が提携電子部品 タイミングデバイス

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 MEMS(Micro-Electro Mechanical Systems)技術に関する新興技術である米Discera社は、米国の水晶発振器メーカーであるVectron International社と共同で、MEMS発振器の開発に取り組むことを発表した。Discera社はMEMS共振器、Vectron社はPLL回路や調整回路を集積したASICを提供することになる。現在、ドイツのミュンヘンで開催されている電子部品関連の国際展示会「Electronica 2006」において両社は、「今回の発振器は、水晶発振器メーカーが発表する業界初のMEMS発振器になる」と主張している。

 Discera社の最初の製品は、エプソントヨコムの水晶発振器「8002」との端子互換性を有している。同様のMEMS共振器は、米SiTime社も手掛ける。Discera社とSiTime社はいずれもサンプル品の提供を始めているが、大型のデザイン・ウインを獲得したという発表はまだない。こうした中、SiTime社は、ASICやPLLを使わない5.1MHz発振のMEMS共振器「SiT0100」を発表した。ダイ(共振器チップ)のみで構成するため、外形寸法が小さいことが特徴だ。

 Discera社とVectron社の提携では、水晶製品との互換性を有するMEMS共振器の品ぞろえを拡張することを目指す。具体的には、民生用や軍用、航空宇宙用の風波数制御素子やスマート・センサー、フィルタなどである。Discera社でマーケティング担当のバイス・プレジデントを務めるVenkat Bahl 氏は「当社はVectron社にMEMS共振器を単に供給し、それを販売してもらうわけではない。当社の狙いは、Vectron社の豊富なタイミング・ソリューションに当社のMEMS共振器を組み合わせることで、小型で高精度の新しい電子部品を共同で開発することにある」と述べる。

 Discera社はすでに、欧州においてMEMS共振器を利用したタイミング部品を販売するために、英Azzurri Technology社と提携している。さらに同社は、韓国のMJL Technology社とシンガポールのExcelpoint社との間で販売契約を結んだことをすでに発表している。

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