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iVDR旗振り役がようやく製品化、三洋電機が録画機能付き地デジ・チューナ発売メモリ/ストレージ技術

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図1
図1 三洋電機初のiVDR対応製品
図2
図2 着脱型HDDの特長
著作権保護機能を搭載しているため、デジタル放送を録画できる。
図3
図3 各種ディスクと共存が図られていくと説明
長期アーカイブにはDVDやBlu-ray Disc方式に対応したディスクが、日常の映像コンテンツの管理にはiVDR対応HDDが適していると説明した。
図4
図4 iVDR対応デジタル・チューナの将来像
今回発売したiVDR対応デジタル・チューナを第1世代と位置づけた。今後、インターネットを介してデータを取得する機能が搭載されたり、ホーム・ネットワーク・サーバーとしての役割を担当したりするようになると説明した。

 三洋電機コンシューマエレクトロニクスは、着脱型ハードディスク装置(HDD)の仕様である「iVDR」に対応した録画機能付きデジタル放送受信用チューナ「IVR-S100M」を2009年9月に発売する。iVDRでは、HDDを格納するカートリッジの形状や寸法、データ形式などを規定しており、「iVDRコンソーシアム」が普及促進に向けた取り組みを進めている。

 同社は2002年3月のiVDRコンソーシアムの設立当初からボード・メンバーとして参画し、規格策定作業の中心的な役割を担ってきた。2002年から7年の歳月を経て、ようやくiVDR対応製品を市場投入することとなった。三洋電機コンシューマエレクトロニクスの経営企画室の担当上席部長である奥村和敬氏は、「当社のiVDRに対する取り組みの大きな第一歩だ」と語る。

 同社は、iVDR対応機器の将来展望について、以下のように考えている。同社が2009年9月に製品化を予定するチューナでは、iVDRに対応したことでiVDR対応HDDを挿入して、これにデジタル放送を録画するといったことが可能になる。同社は、このような役割のデジタル・チューナを第1世代と位置付けた。

 これに続く第2世代では、デジタル・チューナ機能に加えて、インターネットから映像を取得する機能が付加される。さらにその後は、DLNA(Digital Living Network Alliance)方式といったホーム・ネットワーク接続機能が搭載されて、家庭内映像配信サーバのとしての役割を担うようになると考えている。いずれの機器でも、映像などの各種コンテンツを格納するために、iVDR対応HDDが活用されていくとする。

 iVDR方式に対応した各種製品は、ゆっくりと普及しているようだ。iVDR対応製品の最近の状況について、2009年7月に開催された報道機関向け製品発表会に同席した日立マクセルのコンシューマ販売事業部商品部 商品企画グループで主任技師を務める黒田一典氏は、「初のiVDR対応製品が発売された2007年当初はあまり使われていなかったものの、ここ1〜2年でiVDR対応HDDの出荷本数が急激に伸びている」と状況を説明した。さらに、海外の企業を中心にコンソーシアムのメンバーが増えているという。「2009年末までには、iVDR方式がISO/IECの国際標準規格として認証される見込み。iVDR方式の海外展開にも期待したい」(同氏)。

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