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自動車4社と東京電力が電気自動車向け充電設備の標準化団体を設立:エネルギー技術 電気自動車
CHAdeMO協議会では、電気自動車向けの急速充電器の設置個所を増やしていくことと、充電方式の標準化を目指す。技術部会では、チャデモプロトコルの標準仕様書を策定・改訂し、同プロトコルに準拠した急速充電器の型式の認証を進める。
トヨタ自動車、日産自動車、富士重工業、三菱自動車工業の自動車4社と東京電力は2010年3月15日、電気自動車向け充電器の普及と標準化に向けた「CHAdeMO協議会」(チャデモ協議会)を設立した(図1)。会長は東京電力で取締役会長を務める勝俣恒久氏。「CHAdeMO」は同協議会が標準化を進めている急速充電器の商標名でもあるという。
2009年8月には、冒頭で挙げた5社のうち、トヨタ自動車を除く4社が「急速充電器インフラ推進協議会(仮称)」の設立準備会を設置していた。今回、トヨタ自動車が参加し、同社と日産自動車、富士重工業、三菱自動車、東京電力の5社が幹事会員となり、CHAdeMO協議会を設立した形だ。幹事会員の5社の他にも、すでに充電機器メーカーや充電サービスプロバイダー、行政機関など国内外158の企業、団体が参加を決めている。
CHAdeMO協議会では、電気自動車向けの急速充電器の設置個所を増やしていくことと、充電方式の標準化を目指す。技術部会では、チャデモプロトコル(図2)の標準仕様書を策定・改訂し、同プロトコルに準拠した急速充電器の型式の認証を進める。さらに国際標準化活動に参加し、CHAdeMOプロトコルの世界的な普及を目指す。整備部会では、急速充電器の設置と保守技術に関する情報共有を進める他、急速充電機能を持たない、一般的な充電器の普及も進めていく。
図2 チャデモプロトコルの概要 プロトコルには日本電動車両規格(JEVS)のG104(電気自動車用エコ・ステーション急速充電システムの通信プロトコル)を用い、伝送路にはCAN(Controller Area Network)を用いる。(1)急速充電器が動作ステータスを車両に通知すると、(2)電気自動車が内蔵するECUが、充電許可信号と、(3)電流指令値を送り返す。その後、(4)急速充電器が直流電流の送電を開始し、充電が始まる。出典:CHAdeMO協議会
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