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噴火によるヨーロッパの空域制限が、半導体チップや携帯電話機のメーカーに悪影響ビジネスニュース 業界動向

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 アイスランドのエイヤフィヤトラヨークトル(Eyjafjallajokull)氷河での火山噴火が、携帯電話機や電子部品の物流に影響を与え始めている。火山噴火によって発生した噴煙の影響で、ヨーロッパの各空港ではいくつもの航空便が運休している。

 米Dow Jones社が提供するニュース配信サービス「Dow Jones Newswire」によれば、ヨーロッパの空域制限がすぐに解除されないようだと、アジアの半導体チップ・メーカーや携帯電話機メーカーが影響を受ける可能性があるという。

 このレポートによれば、アジアの工場が製造する電気製品のほとんどは海路で全世界に輸送されているが、携帯電話機や半導体チップなどの小さな製品は空路で輸送されるという。レポートには、影響を受ける可能性がある企業として、韓国のSamsung Electronics社、韓国Hynix Semiconductor社、エルピーダメモリなど東アジアの電気製品メーカー、半導体メーカーが挙がっている。さらに、フィンランドのNokia社のようにアジアにある工場に製品の生産を委託している欧州企業の名前も挙がっている。

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 Dow Jones Newswireのレポートによれば、Samsung Electronics社は4月21日までなら全世界にある在庫でなんとか対応できるだろうと述べているという。Samsung Electronics社の広報担当を務めるJames Chung氏は、「もし、この火山の問題が長引けば、当社の半導体チップと携帯電話機の輸出に直接影響を与えるかもしれない」と述べている。

 航空会社230社余りが加盟し、国際航空交通のうち定期便の93%に関与している国際航空運送協会(International Air Transport Association:IATA)は、今回の噴火によって発生した噴煙の影響で、ヨーロッパの大部分の空域が制限されていることを批判している。同協会は、この空域制限によって、ヨーロッパの多くの企業が事業機会を失い、数十億米ドルもの損失を被っているとしている。

 Dow Jones Newswireのレポートは、当局が欧州全域に渡っての飛行再開に同意したとしても、すでに混乱が発生しているため、通常の運行に戻るまでには3日〜6日かかる可能性があるというIATAのコメントを引用している。航空会社および各国政府は、欧州に戻ろうとして足止めされている多数の乗客の援助に注力している。

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