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IBMの半導体連合、高誘電率/金属ゲート技術を採用した32nm/28nm製造技術を実用化へプロセス技術

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 米IBM社が主導する半導体関連の企業連合は、競合他社の先陣を切る形で、高誘電率(high-k)/金属ゲートを採用したプロセス技術を実用化するという公約を実現した。high-k/金属ゲートを採用した32nm/28nm製造技術の導入準備が整ったことを明らかにしたのだ。

 この企業連合には英ARM社、韓国Samsung Electronics社、米GLOBALFOUNDRIES社、米Synopsys社が参加している。

 この企業連合は、2008年に32nm製造技術を開発したことを発表した。さらに、2009年には、28nm製造技術も発表している。その後、この企業連合に参加する各社は、共同でhigh-k/金属ゲートの採用に向けて開発を進めてきた。

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 そして2010年6月11日、Samsung Electronics社が、同社のファウンドリでhigh-k/金属ゲートを採用した低電力版32nm製造技術による生産準備が整ったと発表した。同社は、「high-k/金属ゲートを採用した32nm製造技術を導入するファウンドリは、当社が初となる」と主張する。

 Samsung Electronics社によると、同社は韓国の器興にあるファウンドリの300mmウエハー対応のロジック製造ラインで信頼性テストを完了し、すでに顧客の設計に応じた生産準備を整えているという。

 低電力版の28nm製造技術は、2011年第1四半期にGLOBALFOUNDRIES社とSamsung Electronics社がそれぞれ導入する予定だという。

 Samsung Electronics社は業界をリードする形で、high-k/金属ゲートを採用した32nm製造技術の実用化に踏み切ったが、GLOBALFOUNDRIES社は32nm技術を飛ばして、28nm技術に移行する計画だという。

 32nm/28nm製造技術は、ARM社のIP(Intellectual Property)とSynopsys社のEDA(Electronic Design Automation)ツールを使用している。具体的に言うと、ARM社のIP「Cortex」シリーズとSynopsys社のLSI開発支援ツール「Lynx Design System」を使っている。また、RTLで記述した設計データを基にGDS II形式のレイアウト・データを作成する設計フロー「RTL-to-GDSII」によって、リスクとコストを低減できるという。

 最先端の半導体製造を手掛けるメーカーの多くが、より早い段階でのhigh-k/金属ゲートの採用を望んでいたが、その実現は技術的に難しかった。これまでは、米Intel社が業界で唯一、high-k/金属ゲートを採用した45nm/32nmプロセッサを出荷している。

 IBM社を初めとする企業連合は今回、high-k/金属ゲートを採用した製造技術の実用化で、競合である半導体大手の台湾Taiwan Semiconductor Manufacturing Company(TSMC)社をリードした。TSMC社は2010年9月末にhigh-k/金属ゲートを導入し、2010年12月までに高性能低電力の28nm high-k/金属ゲート製造技術の実用化を目指すという。

 また、台湾United Microelectronics Corporation(UMC)社も、high-k/金属ゲートを採用した製造技術を開発中だという。

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