2010年上半期の半導体売上高ランキング、メモリメーカーが順位を上げる:ビジネスニュース 業界動向
市場調査会社である米IC Insights社は、2010年上半期の半導体売上高ランキングのトップ20社を発表した。メモリメーカーとファウンドリ企業は今回、半導体業界の回復の波に乗って優れた業績を収め、その多くが少なくとも1つ以上ランキングを上げる結果となった。
市場調査会社である米IC Insights社は、2010年上半期の半導体売上高ランキングのトップ20社を発表した。メモリメーカーとファウンドリ企業は今回、半導体業界の回復の波に乗って優れた業績を収め、その多くが少なくとも1つ以上ランキングを上げる結果となった。
IC Insights社によれば、売上高ランキングのトップ20社に入った大手メモリメーカー5社のうち、韓国Samsung Electronics社を除く全てのメーカーが、2010年第2四半期のランクを最低でも1つ上げているという。エルピーダメモリは、2009年の第15位から第10位にランクを上げた。
IC Insights社によるとSamsung Electronics社は、2009年と同じく第2位にランクインし、順位は変わっていない。しかし、第1位の座に君臨する米Intel社に対抗する上で、確かな足掛かりをつかんでいる。Samsung Electronics社は、2009年の半導体売上高においてIntel社との差が52%もあったが、2010年第2四半期は、その差を21%にまで縮めているためだ。
IC Insights社によれば、DRAM市場とNAND型フラッシュメモリ市場が好調だったことを受け、韓国Hynix Semiconductor社と米Micron Technology社は、売上高を前年比で14%、エルピーダメモリは18%、それぞれ伸ばしている。各社とも、2010年上半期の売上高は、2009年全体の売上高よりもわずかに約10億米ドル少ないだけだという。
また、半導体ファウンドリ大手の台湾Taiwan Semiconductor Manufacturing Company(TSMC)社と、台湾United Microelectronics Corporation(UMC)社も同様に、2010年上半期に高い業績を収めている。TSMC社は、2009年の第6位から第5位へと順位を上げ、UMC社も2009年から順位を6つ上げて18位にランクインした。
2010年上半期におけるトップ20社の半導体メーカー全体の合計売上高は、約1020億米ドルだった。2010年下半期も、この20社の売上高に大きな変動がなければ、2010年全体の合計売上高は、2009年からの29%増となる2040億米ドルに達する見込みだ。IC Insightsは、2010年下半期の売上高は、2010年上半期よりも増加すると予測している。
図1 2010年上半期の半導体メーカーの売り上げランキング 左から、2010年上半期の順位、2009年の順位、企業名、本社所在地、2009年の売上高(単位は100万米ドル、以下同様)、2010年第1四半期の売上高、2010年第2四半期の売上高、2010年第1四半期と比べた第2四半期の成長率、2010年上半期の売上高。出典:IC Insights社
【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】
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