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【CEATEC 2010】4系統のDC-DCをまとめた10mm角モジュール、TDKがIC内蔵基板で実現実装技術 部品内蔵基板

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 TDKは、10mm×10mmのIC内蔵基板に4系統のDC-DCコンバータ回路をまとめたシステム電源モジュールを開発し、エレクトロニクスの総合展示会「CEATEC JAPAN 2010」(2010年10月5日〜9日に幕張メッセで開催)に出品した(図1)。スマートフォン用に開発したもので、現在は量産の準備段階にあるという。一般公開は今回が初めてである。

 同社のIC内蔵基板技術「SESUB(Semiconductor Embedded in Substrateの略称で、セサブと発音する)」で実現したモジュールである。「IC内蔵技術を使わずにプリント基板の片面に部品を搭載した従来の実装では、18.0mm×12.0mm(216mm2)の面積を専有していた。これが100mm2と半分以下に抑えられる」(同社の説明員)。

図1
図1 スマートフォン用システム電源モジュール
IC内蔵基板技術を使って、10mm×10mmと小型化した。4系統のDC-DCコンバータのほか、マイコンや複数のLDOレギュレータも搭載する。

 10mm×10mmと小型ながら、4系統それぞれについて、DC-DCコンバータ回路の構成要素であるDC-DCコンバータICとパワーインダクタ、入出力コンデンサをすべて搭載した。これらのDC-DCコンバータ回路とは別に、複数のLDOレギュレータ回路も内蔵する。さらに、システム電源全体の管理を担うマイコンチップも搭載した。例えば、スマートフォンのフラッシュ灯を光らせるために瞬間的に大電流を供給する場合に、優先度の低い電源系統の出力をオフするといった管理機能を備える。

 DC-DCコンバータICはスイッチング素子(パワーMOSFET)を集積したタイプで、これを50μmまで薄く加工してから基板内に埋め込んだ。このほか前述のLDOチップやマイコンチップも同様の手法で基板に内蔵している。これらのICを内蔵した状態で基板の厚みは300μmである。インダクタとコンデンサなどの受動部品については、この基板の表面に実装した。

 このほか同社は、同様にSESUB技術を適用した電源モジュールの事例として、1系統出力のDC-DCコンバータモジュールも展示した(図2)。6MHzスイッチングのDC-DCコンバータで、インダクタや入出力コンデンサも搭載し、寸法は2.95mm×2.35mmと小さい。「IC内蔵基板を使わない従来の実装では、4.0mm×4.0mmの基板面積を要していた」(同説明員)。入出力電圧や出力電流については、「詳細は非公開だが、1V台から最大3.3V出力の品種があり、出力電流は数百mAである」(同説明員)とコメントした。この1系統品も現在、量産の準備中だという。

図2
図2 6MHzスイッチングのDC-DCコンバータ
入出力コンデンサも搭載した。

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