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異分野との融合加速 CEATEC JAPAN 2010:エネルギー技術 無線通信技術(4/7 ページ)
モバイル機器の進化は止まらない。今の姿は、まだ進化の過程にすぎない…。「CEATEC JAPAN 2010」では、モバイル機器に向けた新たな要素技術やアプリケーションを、各社が提案していた。
行動予測や行動支援と融合へ
モバイル機器を使った行動支援については、NTTドコモが小型ヘッドマウントディスプレイ「ARWalker」を使った拡張現実(AR)技術のデモを見せていたほか、エプソントヨコムが行動支援のアプリケーションの実現を後押しする、水晶素子を使った要素技術を紹介していた(図5)。
エプソントヨコムが会場で見せたデモは、同社の6軸センサー「AH-6100LR」を使って人の行動パターンを予測し、動きに合わせて効果音を出すというもの。AH-6100LRは、水晶素子を使った角速度(ジャイロ)センサーと加速度センサーをそれぞれ3軸分ずつ内蔵したモジュールである。「人の動きの初動を正確に検知することで、人の感覚とずれのないタイミングで、効果音を出すことが可能になった」(同社)という。
図5 行動を支援するモバイル機器へ (a)は、NTTドコモが展示した拡張現実(AR)を使う小型ヘッドマウントディスプレイ「ARWalker」。めがねに装着した白い装置である。地図や観光施設など小型ディスプレイに表示し、利用者を案内する。(b)は、エプソントヨコムがデモに使った行動分析用ヘッドフォンである。水晶素子を利用した6軸センサーを搭載しており、利用者行動の状態を正確に把握できるという。
同社は、利用者の位置情報を活用したアプリケーションや、行動予測に基づいたアプリケーションが今後広がると考えている。「そのようなアプリケーションを実現するとき、既存のMEMSジャイロセンサーは、水晶を使うジャイロセンサーに比べて、測定誤差が大きい。その誤差が時間とともに蓄積されると、正確な状態把握が難しくなる。それでは、利用者に対して、心地の良い使い勝手を提供できないだろう」(同社)と説明した。
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