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オープンソースハードの取り組み進展へ、マルチコアプロセッサ開発が始動プロセッサ/マイコン

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 オープンソースハードウエアのコミュニティであるOpenCoresは、オープンソースの32ビットプロセッサ「OpenRISC 1000」のアップグレード版「OpenRISC 2000(OR2K)」の開発プロジェクトに着手した。同コミュニティのウェブサイト「www.opencores.org」の管理を2007年から手掛けているスウェーデンの設計企業ORSoCが発表した。

 OpenRISC 1000は、無償でダウンロード可能な32ビットプロセッサの設計情報として、2000年に提供が始まった。当時のOpenRISC 1000の回路規模は約3万5000ゲートで、ザイリンクスのFPGA「Virtex」シリーズの最小規模品に実装した場合はロジック領域の約70%を消費し、約100MHzのクロック周波数で動作した。

 その後、OpenRISC 1000の開発とハードウエア回路のオープンソース化の取り組みはかなり進展している。ただしその動きは、ソフトウエアのオープンソース化に比べると非常にペースが遅い。

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 OpenCoresは、2010年9月に発行したニュースレターの中で、最先端のハイパフォーマンスFPGAに向けた次世代プロセッサのアーキテクチャを定義する作業を開始したと発表している。

 同コミュニティは、「新しいアーキテクチャでは、OpenRISC 1000プロジェクトでの経験に基づき、当初からマルチコアに向けて設計することによって、性能やコード密度を高めたい。また、モジュール性を重視して設計することで、エンドユーザーに優れた柔軟性を提供する」と述べている。またOR2Kのライセンス供与については、OpenRISC 1000と同様に、GNU LGPL(Lesser General Public License)を利用する予定だという。

 すでに設計方針の一部は決定済みだ。例えば、命令セットを作り直すことで、コード密度とRISCライクのシンプルな実装とのバランスを最適化することが決まっている。今後はさらに、割り込み処理や浮動小数点演算インターフェイス、ソフトウエアのデバッグインターフェイスなどに取り組んでいくという。

 OR2Kは、大規模なコラボレーションに対応するため、オンラインのWikiインターフェイスを介して設計される。また、アーキテクチャの仕様(この仕様もWiki上で公開)はOpenRISC 1000をベースとしており、OR2Kの設計に向けてレビューやアップデートを受けることになる。

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