半導体パッケージベンダーであるTessera(テセラ)の親会社であるTessera Technologiesは、カメラモジュール向けウエハーレベル・オプティクス技術について今後、新規の開発をしないと明らかにした。
Tessera Technologiesは、ウエハーレベル・オプティクス技術の新規開発の中止に伴い、一部の長期固定資産の純帳簿価格を減額するための費用として、2010年第4四半期に300万米ドル〜400万米ドルが必要になると見込んでいる。
これまでTessera Technologiesは、ウエハーレベル・オプティクスを同社の将来的な成長に重要な事業だと位置付けていた。同社でチェアマン兼チーフエグゼクティブを務めるHenry Nothhaft氏は、発表資料の中で、「カメラモジュール向けウエハーレベル・オプティクス事業は、ライセンスやロイヤルティに基づくビジネスモデルとしての売上高が減少していた。このため今回、新規開発から撤退する決断に至った」とコメントしている。
同氏はさらに、「イメージング&オプティクス部門では、製品開発のチャンスを拡大していくという長期的なビジョンを掲げている。このため、これまでウエハーレベル・オプティクス事業に投入してきたリソースを、民生機器向けマイクロオプティクスなどの高価値な製品ベースの部門に再配分していきたい」と述べた。
またTessera Technologiesは、2010年9月30日を末日とする2010年度第3四半期の業績についても明らかにした。2010年第3四半期の総売上高は8210万米ドルで、前年同期比で24%増となった。同社の2大ビジネス部門であるマイクロエレクトロニクスとイメージング&オプティクスでは、2010年第3四半期の売上高が、前年同期比でそれぞれ22%増と42%増だったという。
さらに、GAAP(一般会計原則)に基づく2010年第3四半期の純利益は、1900万米ドルで、希薄後1株当たり0.38米ドルの利益を上げた。
またNothhaft氏は、「当社は2010年第3四半期に、記録的な経常利益を計上した。今後も、DRAMや移動体無線機器などの主要市場における成長が期待できることから、2010年の総売上高は、訴訟の和解金などは除き、前年比18%〜19%増となる見込みだ」と述べる。
さらに2010年第4四半期の総売上高は、7600万米ドル〜7900万米ドルに達するとみられる。2009年第4四半期の総売上高は5650万米ドルだったことから、前年同期比で約35%〜40%の増加となる。
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