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インテル、組み込み機器に向けた「スマートSoC」を開発へプロセッサ/マイコン

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 インテルラボのバイスプレジデントを務めるVida Ilderem氏は、米国アリゾナ州スコッツデールで2010年11月3日〜5日に開催された「MEMS Executive Congress」の閉会基調講演に登壇し、「インテルは今後、組み込み市場において、スマートセンサーの開発に取り組んでいく」との考えを明らかにした。

 同氏はもともと、モトローラのApplied Research and Technology CenterでSystems and Technology Research担当バイスプレジデントを務めていた。モトローラの既存の通信技術やインタラクション技術の開発責任者として、視覚化技術や計算技術、RF(高周波)通信向けSoC(System on Chip)技術などの開発を手掛けた経歴を持つ。2009年にインテルのIntegrated Platform Research Labに転じ、200人のエンジニアを率いて、RF通信向けSoC技術や無線SoC、それらに関連する物理学分野の開発に取り組んできた。Ilderem氏は、インテルのCTO(最高技術責任者)であるJustin Rattner氏に直接リポートする立場にある。

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 Ilderem氏は、「消費者市場では、MEMSをはじめとするセンサー技術の重要性が高まる一方だ。組み込み市場では、無線接続された膨大な数の機器が存在しており、インテリジェントセンサー技術や、コンテキストを意識した(Context-Aware)サービスが大きなビジネスチャンスになる」と語った。

 インテルはこれまで、組み込みチップの市場では大手サプライヤーに位置付けられていなかった。しかし同社は現在、プロセッサ分野の専門技術を組み込み市場に向けて展開すべく、取り組みを加速しているところだ。このためにIlderem氏を引き抜いて、新機能の開発や戦略的な方向性の位置付けを促進し、組み込み市場での成功を目指す考えだ。

 Ilderem氏によると、今後5年間でインターネットのトラフィックやオンラインのデータストレージが爆発的に増大する見込みだという。主な要因としては、組み込みプロセッサを搭載したスマートフォンなどの機器を利用して消費者が大量のデータを扱うようになることが挙げられる。これだけで、インターネットのトラフィック全体の約70%を占めると予測されている。

 インテルは今後の取り組みとして、携帯電話機に搭載した近接センサーや加速度センサー、ジャイロセンサー(角速度センサー)、GPSなどの各種センサーから大量の生データをストリーミングして、ユーザーのコンテキストを意識して変換することを挙げた。変換されたデータは、ロケーションベース・サービスなどの高度なサービスに入力情報として供給する。想定されるサービスは、特定層のユーザーを狙ったプッシュ型広告から、高齢者に向けて生命に関わる危険性を未然に防御するための情報を提供するサービスにいたるまで、多岐にわたる。

 また、今後の課題として、ユーザーのプライバシーを侵害しないような安全性を確保しながら、センサーのデータ内容からユーザーの場所や行動を推測する仕組みの実現を挙げた。しかも、こうした新しい課題と、低コストかつ高度な電力管理という従来の課題の解決に、同時並行的に取り組む必要がある。Ilderem氏によれば、複数のセンサーから得たデータを処理して高度な認識機能を実現する際には、いわゆるセンサーフュージョン技術が必要になるが、これは複数のセンサーをSoC上に集積することで実現可能だという。

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