インフィニオン、テスラにパワー半導体を提供:パワー半導体
インフィニオンのパワー半導体は、Tesla Motorsのスポーツカー仕様の電気自動車「Tesla Roadster」に採用されるほか、Roadsterに続く2車種目となる「Tesla Model-S」にも採用される見込みだという。
ブルームバーグのリポートによると、インフィニオン テクノロジーズは、2003年に設立された電気自動車の新興企業であるTesla Motorsにパワー半導体を提供するという。同リポートは、インフィニオンのCEO(最高経営責任者)であるPeter Bauer氏のコメントを引用したものである。
リポートによると、Bauer氏は、2010年11月24日にドイツのフランクフルトで開催されたジャーナリスト会議「International Club of Frankfurt Business Journalists」で、Tesla Motorsの電気自動車向けパワー半導体のデザインウィンを獲得したことを明らかにしたという。
インフィニオンのパワー半導体は、Tesla Motorsのスポーツカー仕様の電気自動車「Tesla Roadster」に採用されるほか、Roadsterに続く2車種目となる「Tesla Model-S」(図1)にも採用される見込みで、現在、採用に向けてテストを行っていると記事は伝えている。Model-Sは現在開発中であり、2012年に生産開始予定のセダンタイプの電気自動車である。
インフィニオンは、ワイヤレス事業をインテルに14億米ドルの現金で売却することで合意し、現在手続き中である。買収手続きは、2011年第1四半期に完了する予定だという。インフィニオンは今後、自動車や産業、エネルギ関連製品向けの半導体事業に注力する計画だという。
Bauer氏は、「無線チップ事業は非常に不安定で、米ドルの為替変動の影響を受けやすい。一方、自動車向け半導体事業は無線チップ事業と比べて安定しており、近い将来他のデザインウィンも獲得できる見込みだ。2015年以降は同事業での売り上げ増が期待できる」と語ったとリポートは伝えている。
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