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【ET 2010】環境発電の採用をスムーズに、アルティマが関連チップを紹介エネルギー技術 エネルギーハーベスティング

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 半導体商社のアルティマは、環境発電(エネルギーハーベスティング)の実現に向けた「統合ソリューション」を、組み込み機器の総合展示会「Embedded Technology 2010(ET2010)」(2010年12月1日〜3日にパシフィコ横浜で開催)で展示した(図1)。

 環境発電とは、熱や振動、光といった身の回りのわずかなエネルギーをうまく集めて、センサーや無線通信の動力源として使う技術のこと。欧州ではすでに、空調や照明を制御するスイッチに活用する動きが広がっている。これらのスイッチに環境発電技術を適用すれば、電力を供給したり、制御信号をやりとりする配線を不要にできるといったメリットがある。日本国内でも実用化に向けた機運が少しずつ高まっているようだ。

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図1 アルティマが取り扱う環境発電向け半導体チップを一同に集め、紹介した。 

 アルティマは、同社が取り扱う環境発電向け半導体チップを組み合わせて使うことで、環境発電モジュールの設計が容易になることをアピールしていた(図2)。

 環境発電モジュールを設計するには、エネルギーを生成する「ハーベスタ」のほか、生成されたエネルギーを変換し安定化させる「電源部品」や、モジュール全体を制御する「マイコン」、センサーなどで取得した情報を伝送する「無線チップ」を、うまく組み合わせる必要がある。会場では、リニアテクノロジーの環境発電向け電源管理ICや、Energy Microの低消費電力マイコン「EFM 32」、Gain Spanの低消費電力の組み込み用無線LANチップ「GS1011」を展示していた。

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図2 ハーベスタだけでなく、半導体チップが環境発電実用化の鍵 リニアテクノロジーの電源管理ICや、Energy Micro ASの低消費電力マイコン、Gain Spanの低消費電力の組み込み用無線LANチップを紹介していた。パートナー企業と協力して、環境発電用リファレンスボードを用意することも検討している。 

 アルティマはこれらの半導体部品を別々に販売しているが、環境発電用リファレンスボード(参照設計)をパートナー企業と協力し提供したり、顧客の要望に応じて、参照設計をカスタマイズといったサービスを提供することも検討している。

28nm世代FPGAのデモも

 このほかアルティマのブースに併設した、FPGA大手のアルテラのブースでは、28nm世代の製造プロセスを採用したFPGA「Stratix V」のテストチップを使ったデモを披露していた(図3)。

 疑似ランダムパターンを使ってアイパターンを測定し、FPGAのトランシーバ部の特性を評価するデモである。会場ではアイパターンを実際に計測器に表示し、2011年の製品化に向けた準備が進んでいることを紹介していた。「アルテラの28nm世代FPGAのデモを、展示会で見せるのは今回が初」(アルティマの説明員)という。

 Stratix Vは、最大28Gビット/秒動作の高速シリアルトランシーバを集積する。デモでは、23Gビット/秒で動作させていた。テストチップには製品化までに7つの段階があり、6カ月前の時点で5段階まで開発が進んでいる状況だという。

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図3 28nm世代の製造プロセスを採用したFPGAのデモ アルテラの「Stratix V」のテストチップを使い、疑似ランダムパターンを使ってアイパターンを測定した。デモでは、シリアルトランシーバを23Gビット/秒で動作させていた。

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