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IBMとサムスン電子、半導体プロセス開発の提携を拡大プロセス技術

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 IBMとサムスン電子は、新しい半導体材料や製造プロセスなどの技術開発に向けて、共同で基礎研究に取り組むことに合意したと発表した。

 今回の合意に伴って、IBMとサムスン電子がすでに締結していた「共同開発契約(JDA:Joint Development Agreement)」は、20nm以降の複数世代にわたるプロセス技術に関する契約として更新されることになる。サムスン電子の研究者たちは今後同社としては初めて、IBMの科学者らと共に、米College of Nanoscale Science and Engineering(CNSE)のAlbany NanoTech Complexに拠点を置く「Semiconductor Research Alliance」に参加する。

 両社の研究者たちは今後、次世代のプロセス技術開発に向けて、新しい材料やトランジスタ構造、革新的なインターコネクト技術、パッケージ手法などに関する研究を進めていく。

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 ただ、今回のアライアンスについて、この他の詳細は明らかにされていない。IBMが主導する「ファブクラブ」には、IBMやインフィニオン・テクノロジーズ、フリースケール・セミコンダクタ、GLOBALFOUNDRIES、ルネサス エレクトロニクス、サムスン電子、STマイクロエレクトロニクス、東芝などの企業が参加しており、プロセス技術の研究開発を共同で手掛けている。

 しかし1つ疑問が残る。サムスン電子は、high-k(高誘電率)技術に関する方針を切り替えたのだろうか?

 もともとサムスン電子は、ゲートファースト手法を適用したhigh-k技術を立ち上げる計画だった。以前の報道によれば、この技術を32nmと28nmのプロセス世代に適用し、2011年にはファウンドリサービスとして顧客企業に提供を開始するとされていた。

 ゲートファーストは、IBM主導のファブクラブが開発した技術であり、ファブクラブはまさに今その成果を大いにアピールしている最中だ。

 しかしサムスン電子は、2010年12月6日〜8日に米国カリフォルニア州サンフランシスコで開催された半導体素子の国際学会「2010 IEEE International Electron Devices Meeting(IEDM 2010)」において、ゲートファーストと競合する技術の論文「ゲートラストのhigh-k/金属ゲート素子」を発表した。

 はたしてこれは、サムスン電子が当初の方針から大きく方向転換したことを示しているのだろうか。これが原因となって、ファブクラブの中で亀裂が、特にIBMとサムスン電子の間で生じた可能性がある。両社は恐らく、今回の新しい契約合意によって関係を修復したのだろう。

 しかしそれでも、インテルに対してはまだ大きく後れを取っている状況は変わらない。インテルはすでに、ゲートラストのhigh-k技術を適用した45nm/32nmプロセッサを出荷している。

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