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印加/シンク範囲が1pA〜50Aと広い、Keithleyのパワエレ向け直流電源/測定ユニットテスト/計測 直流電源/測定ユニット

Keithley Instrumentsは、電流の印加/シンク範囲が1pA〜50Aと広い直流電源/測定ユニット「2651A」の販売を開始した。SiCやGaNなどのパワー半導体や、高輝度LED、DC-DCコンバータ、電池などの特性評価や試験に使える

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 Keithley Instrumentsは、電流の印加/シンク範囲が1pA〜50Aと広い直流電源/測定ユニット「2651A」の販売を開始した(図1)。

 4象限の電圧印加/電流供給および、測定に対応した測定器である。同社がこれまで提供してきた直流電源/測定ユニット「2600Aシリーズ」の拡充品という位置付けで、パワーエレクトロニクス部品に向けて測定範囲を広げたことが特徴だ。

図1
図1 Keithley Instrumentsの直流電源/測定ユニット「2651A」 電圧と電流の印加/シンク範囲が広いことや、測定分解能が高いことなどが特徴である。

 「当社は、直流領域の微小電圧/電流や、高電圧/高電流測定が強みである。2651Aは、業界で最も広い印加/シンク範囲を実現した」(ケースレーインスツルメンツの代表取締役社長を務める嶋崎文雄氏、図2)という。例えば、SiC(炭化ケイ素)やGaN(窒化ガリウム)などのパワー半導体や、高輝度LED、DC-DCコンバータ、電池などの特性評価や試験に使える(図3)。

図2図3 写真左(図2)はケースレーインスツルメンツの代表取締役社長を務める嶋崎文雄氏、写真右(図3)は同社マーケティング部長である菊地裕光氏。

 電圧と電流の印加/シンク範囲は、パルス印加時に最大2kW(電圧±40V、電流±50A)、直流印加時に最大200W(図4)。直流印加時は、±10V/±20Aまたは、±20V/±10A、±40V/±5Aである。

 「同社従来品『2430』の印加/シンク範囲は、パルス印加時に最大1kW(電圧±100V、電流±10A)だった。競合他社品と比べても、印加/シンク範囲は大幅に広い」(同社のマーケティング部長である菊地裕光氏)という。これまで、50Aといった大電流測定を実施したいときには、高電圧電源を測定器として使うか、大型の専用測定器を利用する必要があったという。

図3図4 図左(図3)は、直流電源/測定ユニット「2651A」の対象用途。パワー半導体や高輝度LEDといったパワーエレクトロニクス部品の特性評価に使える。図右(図4)は、直流電源/測定ユニット「2651A」の特徴。電圧と電流の印加/シンク範囲は、パルス印加時に最大2kW(電圧±40V、電流±50A)、直流印加時に最大200Wである。2651Aを2台使うことで、印加/シンク範囲をさらに広げられる。

測定分解能は最高1pA、100μV

 2651Aは、過渡的な電圧/電流波形の把握と、安定動作時の精密測定を両立するために、2つの動作モードを備えている。「デジタイズ測定モード」と「積分測定モード」である(図5)。

 サンプル速度と分解能が異なる2種類のA-D変換器を搭載することで実現した。デジタイズ測定モードには、分解能が18ビット、サンプル速度が1Mポイント/秒のA-D変換器を利用し、過渡的な電圧/電流波形を捉えられるようにした。

図5
図5 「デジタイズ測定モード」と「積分測定モード」を搭載 過渡的な電圧/電流波形の把握と、安定動作時の精密測定を両立するために、2つの動作モードを用意した。特性が異なる2種類のA-D変換器を搭載したことで実現した。

 一方の積分測定モードには、分解能が22ビットのA-D変換器を使う(サンプル速度は公表していない)。このときの測定分解能は、電流値が最高1pA、電圧値が最高100μVである。「測定分解能が高いため、パワー半導体がオフ状態のリーク電流も測定できる」(菊地氏)という。

 「TSP(Test Script Processor)-Link」と呼ぶ同社独自の同期技術に対応しており、直流電源/測定ユニットを2つ接続することで、電圧または電流の印加/シンク範囲を広げることも可能である。

 

 具体的には、直流電源/測定ユニットを2つ並列に接続することでパルス印加時の印加/シンク範囲を最大±50Aから±100Aに、直流電源/測定ユニットを2つ直列に接続することで直流印加時の印加/シンク範囲を最大±40Vから±80Vに広げられる。

 被測定デバイスの試験中の自己発熱を抑えるため、高速パルス発生機能を搭載した。パルス幅を100μs〜直流まで、デューティ比は1%〜100%までプログラム可能である。

 価格は170万円(税別)で、既に販売を開始している。

パラメトリック試験システムを改良

 この他、Keithley Instrumentsが既に製品化していたパラメトリック試験システム「S530」の機能を大幅に改善したことも発表した。

 パラメトリック試験システムは、半導体製造の前工程において、ウェハーの各ICの直流特性やC-V(静電容量-電圧)特性の評価に使う。今回、測定スピードと測定精度を改善したことが特徴だという。

 「競合他社品に匹敵する特性を実現した。それでいて、最小システム構成時の価格は競合他社の約半分の1500万円と安価だ」(菊地氏)。具体的な数値は明らかにしていないが、高速のスイッチマトリクスを採用したことに加え、前述のTSP-Link技術を採用することで、高速測定を実現したという。低電流測定用と高電圧測定用のいずれかのシステム構成を選べる。

 なお、同社は、大手コングロマリットのDanaherに2010年に買収された。現在は、Danaherの中では、Tektronixの1つの事業部門という位置付けだという(関連記事)。しかし、「Keithleyのブランドはこれまで通り、使用していく」(嶋崎氏)という。

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