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Qualcomm、IDTの映像処理用IPを買収へビジネスニュース

Qualcommが、IDTから映像処理用IPなどを買収すると発表した。IDTは、映像処理に関わる技術を手放すことで、同社のコア事業に集中したい考えだ。

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 Qualcommは2011年9月、IDT(Integrated Device Technology)との提携関係を強化する戦略の一環として、IDTから、映像用IC分野の設計チームと同分野に関連するIP(Intellectual Property)を買収することで合意したと発表した。

 Qualcommが買収するのは、「Hollywood Quality Video(HQV)」や「Frame Rate Conversion(FRC)」といった映像処理用ICの設計チーム、製品群、およびIPである。両社は、「IDTの幅広いミックスドシグナル製品群をQualcommのリファレンスデザインに統合すべく、ビジネスチャンスを探っていく」としている。

 今回の買収はすべて現金で行われ、今後数週間のうちに完了する見込みである。Qualcommは具体的な金額については明らかにしていないが、IDTが米国証券取引委員会に提出した申告書によると、Qualcommが支払う金額は約6000万米ドルとみられる。ただし、この金額は今後調整される可能性もある。

 IDTのCEO(最高経営責任者)を務めるTed Tewksbury氏は、Qualcommが発表した報道資料の中で、「今回の買収により、当社は、タイミング製品やインタフェースIC、ミックスドシグナル技術といった、当社の中核をなす事業に集中できるようになる。これらは、クラウドコンピューティングや無線インフラ、携帯端末などの成長分野で必要とされる技術である」と述べる。同氏は続けて、「さらに、Qualcommと新たな提携関係を構築することで、次世代のスマートメディアデバイス事業を拡張する機会を得るとともに、“システムレベルでの問題解決法を提案する”という当社の地位がいっそう強固なものになった」と語った。

 Qualcommでエグゼクティブバイスプレジデント兼グループプレジデントを務めるSteve Mollenkopf氏は、同じ報道資料の中で、「HQVはエミー賞を受賞したこともある技術であり、Qualcommを映像処理分野のトップメーカーに押し上げるだろう。当社の高性能プロセッサ『Snapdragon』にHQV技術を統合すれば、スマートフォンやタブレット端末におけるメディア消費の質を確実に向上できるはずだ」と述べた。

【翻訳:青山麻由子、編集:EE Times Japan】

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