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エプソントヨコムが福島第一原発20km圏内の事業所を閉鎖ビジネスニュース 震災復興

エプソントヨコムは、福島第一原発の警戒区域内に位置する福島事業所を閉鎖した。同事業所での生産品目は代替生産などによる対応が決まっている。また、従業員のほとんどはセイコーエプソングループの東北拠点に異動することとなった。

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 エプソントヨコムは2011年10月26日、水晶デバイスの生産工場である福島事業所(福島県南相馬市)を閉鎖したと発表した。

 同事業所は、東京電力福島第一原子力発電所から直線距離で16kmの位置にあり、同原発の事故発生後に定められた警戒区域(同原発から半径20km以内)に入っている。このため、エプソントヨコムは同事業所を一時的に閉鎖していた。

 同事業所で生産していた品目は、東日本大震災発生から現在までの間に、伊那事業所(長野県箕輪町)などに生産移管するか、生産移管できないものについては同等性能を持つ他社品を顧客に紹介するなどして対応を進めてきた。これらの取り組みによって、顧客の生産活動に影響が及ばないようことを確認できたことから、福島事業所の閉鎖を決定したという。なお、同事業所の閉鎖による業績への影響は、すでに2012年3月期決算に織り込み済みである。

 また、福島事業所の従業員約320人のうち約300人は、東北エプソン、秋田エプソン、エプソンアトミックスなど、セイコーエプソングループの東北拠点に一時的に異動している。福島事業所の閉鎖後は、300人の従業員のうち一部が再配置される可能性はあるものの、ほとんどは異動先で勤務を続けることになる。なお、福島事業所からの異動を希望しなかった約20人についても、セイコーエプソングループが再就職を支援する方針である。

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