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太陽電池の明るい未来――欧州最大の独立研究機関が最新状況報告(後編)ビジネスニュース フォトギャラリー(3/5 ページ)

後編でも引き続き、IMECが取り組む無線技術や人体通信網、太陽電池といった研究プロジェクトを紹介する。

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EUVスキャナ向けのIC

 IMECでプログラムディレクタを務めるStephane Donnay氏(図20)は、IMECにとって初めてとなるデザインウィンを獲得したと発表した。ASMLのEUV(極端紫外線)スキャナ向けに、3種類のチップを開発したという。

 IMECは2011年、パートナー企業向けの少量生産用プログラムを発表した。今回、デザインウィンを獲得したことにより、そのプログラムの成果を初めて実証するに至った。また、IMECは、今後量産体制が整えば、ファウンドリ企業にも設計技術を移行したいとしている。

 IMECは、さらなるデザインウィンの獲得に向けて取り組んでいるという。Donnay氏は、「IMECが開発したチップは、2011年に数々の品質監査をクリアした。2012年には、5社のパートナー企業に向けて出荷できる見込みだ」と述べる。

 ASML向けに開発した3つのチップのうち2つは位置センサーである。EUV露光機「NXE 3100」で、レチクルの位置合わせやピント合わせに用いられている。3つ目のチップはEUVの光量を感知することができ、次期バージョンの露光装置「NXE 3300」に搭載される予定だ。

 ただし、今回デザインウィンを獲得するに当たり、実は競合相手はほとんど存在しなかった。ASMLが販売しようとしていたEUVシステムの試作機はわずか数台程度だったので、専用ASICの開発に興味を示すメーカーはいなかったのである。

図20 IMECのStephane Donnay氏
図20 IMECのStephane Donnay氏

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