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「TouchPad」でAndroid 4.0が動いた! ハック好きのプロジェクトが移植組み込み技術 Android

ガジェットのハック好きな人々の間で、HPが事業撤退時に安価に売りさばいたタブレット「TouchPad」にAndroidを移植する試みが活発になっている。さらに、HPがWebOSのオープンソース化を発表したことで、今度はAndroid端末にWebOSを移植するプロジェクトも立ち上がっているという。

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 ガジェットのハック好きな開発者らが、Hewlett Packard(HP)のタブレット端末「TouchPad」にAndroidの最新版を移植するプロジェクトを進めている。メンバーの1人は、個人所有のTouchPad上でAndroid 4.0(コードネーム「Ice Cream Sandwich」)が稼働している写真を公開し、プロジェクトの大きな進展を実証してみせた。

 HPは2011年8月に、TouchPad事業からの撤退を発表したが、その際にTouchPadの在庫を99米ドルの格安価格で販売したところ、たちまち完売した。その購入者の中に、「TouchPadを安価なAndroid端末として使えるのでは」と考えたハック好きな開発者たちがいたわけだ。

TouchPadでAndroid 4.0を動かす
TouchPadでAndroid 4.0を動かす

 移植作業は簡単に進んだわけではないようだが、開発者らはこれまでに、Androidベースのファームウェアである「CyanogenMod 7」のα版1〜3をTouchPadで動作させることに成功しているという。ただし、オーディオや無線LAN接続に関する問題が幾つか残っている。

 Android 4.0を移植したTouchPadの動作は、CyanogenMod 7を移植したものに比べると、安定性の面でやや劣るようだ。しかし、テクノロジ系のフォーラムなどでは高い関心と期待を集めている。

 このプロジェクトからは既に、TouchPadでタッチ入力を可能にするパッチファイルも提供されている。また、無線LANや「Android Market」への対応を優先して、次のビルドの準備を進めているという。

 開発者らは現在、Androidを移植したTouchPadで発生したバグの修正に追われている。そのさなか、HPは2011年12月に、スマートフォン/タブレット端末向けの「WebOS」をオープンソース化すると発表した。そのため今度は、今までのプロジェクトとは反対に、WebOSをAndroid端末に移植する取り組みが始まっているという。

 WebOSは、革新的なユーザーインタフェースやマルチタスク機能を備えているにもかかわらず、これまでモバイル業界の注目を集めるには至らなかった。米国内のスマートフォン市場において、WebOSを搭載した端末のシェアはわずか2%にとどまる。だが、オープンソース化によって、WebOSへの注目度が高まっている。

 HPは今のところ、WebOSのソースコードが利用可能になる時期については明らかにしていない。だが、Androidの開発者向けのコミュニティであるXDA-Developersでは、Android 4.0を搭載したスマートフォン「Galaxy Nexus」をはじめとするさまざまな端末にWebOSを移植するプロジェクトが計画されているという。

 同コミュニティには、「本当の楽しみは、ソースコードがリリースされてから始まる。WebOSのソースコードへのアクセスが可能になれば、例えば、『Windows Mobile』を搭載したスマートフォン『HTC HD2』で、6種類のモバイルOSを動作させることも夢ではない」といったコメントも投稿されている。

【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】

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