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スノボからサーフィンまで、MEMSセンサーでスポーツシーンはどう変わる?センシング技術 MEMSセンサー(1/2 ページ)

スノーボーダーの全身の動きに加えて、山中での位置や移動距離も可視化できるGPS搭載のバイオメカニカルスーツ。サーフボードに取り付けると、波の高さや速度、パドル距離、海水温度、消費カロリーなどのデータを取得できるデバイス。MEMSセンサーが実現するこれらのデバイスは、果たしてスポーツをどう変えるのか。

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 ますます小さく、ますます安価になるセンサー。それを原動力に、人間の全身の動きを捉えてデータ化するモーショントラッキング技術を利用したシステムの導入が拡大している。その応用分野の1つがスポーツだ。優れた運動選手の能力を科学的に解明するとともに、身体トレーニングにコンピュータによる測定が可能な科学データを取り入れる動きが進んでいる。

 スポーツ界では近年、MEMSセンサーを採用し、人間の動きを3次元で測定する技術の重要性が高まる一方だ。スポーツ指導者のみならず選手自身も、勝利につながる動作や個人技能に関する質的および量的なデータを求めている。

 そうした中、米国カリフォルニア州サンディエゴで開催されたエレクトロニクス機器の設計者向けイベント「Design West」(2012年3月26〜29日)では、「Sensors in Design 2012」セッションの一部として、「MEMS in Sports」と題したパネルディスカッションが行われた。スポーツ選手と技術者が集結して討論し、加速度センサーやジャイロスコープ(角速度センサー)、マイクロホンなどの低価格化が実現したことによって、オリンピック選手だけでなく、週末にスポーツを楽しむ人々やフィットネス愛好家などにとっても練習方法が革命的に進化したとして、意見を交わした。

 3Dモーショントラッキング製品を手掛けるオランダXsens Technologiesの創設者であり、CTOを務めるPer Slycke氏は、センサーを搭載したバイオメカニカルスーツにGPS追跡システムを組み合わせることで、スノーボードなどのスポーツにおいてどのような効果が得られるかを語った。「スノーボーダー自身の動きだけでなく、山中での現在位置や移動距離に至るまで、極めて正確な情報を入手することが可能だ」(同氏)。

Xsensのバイオメカニカルスーツ
Xsensのバイオメカニカルスーツ

 さらに同氏は、「3次元加速度センサーやジャイロスコープ、プロセッサ、高周波(RF)アンテナ、二次電池、バイオメトリクスセンサーなどから取得したデータを組み合わせることにより、このような驚くべき画像を作成できる」と述べ、以下のような動画を数多く披露しながら説明した。


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