“効エネ”を提案するローム、パワー/センシング/光の最新技術を展示:CEATEC 2012 開催直前情報
「CEATEC 2012」でのロームのテーマは『Power and Smart 〜“効エネ”で、新しいくらし・社会の扉をひらく!〜』。パワー/センシング/光の各デバイスを中心に、ロームグループの総合技術力を見せる。今年はラピスセミコンダクタも展示に加わる。
2012年10月2〜6日の5日間、最先端ITとエレクトロニクスの総合展「CEATEC JAPAN 2012(以下、CEATEC 2012)」が開催される。
CEATEC 2012の開催に先立ち、アイティメディアが運営するエレクトロニクス系3メディア、EE Times Japan、EDN Japan、MONOistではCEATEC 2012の特設ページを設け、各編集部が厳選した注目企業の見どころ情報や新製品リリース、速報、イベントリポートなどを多数紹介していく。
本稿では、世界で初めてSiCフルパワーモジュールの量産化に成功するなどSiCパワーデバイスで業界をリードするロームの出展内容を紹介する。
>>3メディア合同「CEATEC JAPAN 2012特集」
新しい概念“効エネ”を提案
ロームのCEATEC 2012の展示テーマは『Power and Smart 〜“効エネ”で、新しいくらし・社会の扉をひらく!〜』だ。地球規模の環境・エネルギー問題の解決に向け、「限りあるエネルギーを節約する」という従来の省エネの考え方を超えて、効率的・効果的なエネルギーマネジメントによって快適な暮らしや社会も同時に実現していく新しい概念として“効エネ”を提案している。
ロームが今後の成長エンジンとして位置づける、パワー、光、センシングのソリューションごとに展示コーナーを設ける。パワーのコーナーでは既に第2世代へと進みだしているSiCをはじめとしたパワー半導体や、自動車・産業機器分野向けをターゲットとした高効率・省電力デバイス製品など、エネルギーの未来に貢献する最新製品を一挙に紹介。光のコーナーではチップLEDや電源といったソリューションから、オフィス・施設向けLED照明、ロームの照明ブランド「AGLED」によるシーリングライトまで一堂に集め、半導体メーカーならではの省エネと高品質を実現したライティングを紹介する。
センシングのコーナーでは、ロームのグループ企業であり、低消費電力、高周波回路技術、メモリ設計技術などの得意分野を持つラピスセミコンダクタ(OKIセミコンダクタ)もブースに加わり、やはりグループ傘下でMEMS加速度センサーを手掛ける米国のKionixとのシナジー効果による、幅広い製品ラインアップを展示する予定だ。今年は数多くのスマート携帯端末の設計に組み込まれ、拡張現実や位置情報サービスなどの先進の機能を実現するセンサーフュージョンを中心に紹介する。ラピスセミコンダクタは、電池駆動製品に最適な超低消費電力マイコン、ローパワーで無線特性に優れる近距離無線通信LSI、車載対応の高品質DRAM、不揮発性メモリ「P2ROM」など、幅広い分野の製品を展示する計画だ。
この他にもロームは、半導体デバイスと電子部品の「世界最小サイズ」を追求する取り組みについても紹介する。同社はスマートフォンをはじめとするモバイル機器の小型化に応えるため、あらゆる部品、半導体デバイスにおいて世界最小サイズを追求しており、昨年提案した03015サイズの抵抗器をはじめ、トランジスタでは0806サイズを量産化した。ダイオードでも世界最小サイズの提案を行う予定だ。
設計者が自ら講演するステージや学生向けのセミナーも
ロームは、半導体・部品メーカーとして、各種セットメーカーへの新技術・新製品の提案の場としてはもちろん、広く一般の来場者にも同社の技術をアピールしたい考えだ。今回新たな試みとして、従来のステージプレゼンテーションだけでなく、設計開発者自身が講演者としてプレゼンを行なう「エンジニアプレゼンステージ」も実施し、プロ目線の来場者により具体的に訴求する。さらに理工系学生・高専生を対象に、同社の若手エンジニアによる技術セミナーを土曜日に開催する予定だ。
またロームの高須秀視・常務取締役がCEATEC 2012の基調講演(10月5日)でスピーチする他、10月2〜5日にはラピスセミコンダクタがCEATEC会場内のElectronics Suiteで組み込み技術セミナーを行なう。
CEATEC JAPAN 2012(CEATEC 2012)
会期 | 2012年10月2日(火)〜6日(土) |
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時間 | 10:00〜17:00 |
会場 | 幕張メッセ |
ローム | ブースNo.:7G04 |
関連キーワード
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