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ルネサスの早期退職募集に7500人が応募、人件費を年間540億円圧縮:ビジネスニュース
ルネサス エレクトロニクスが2012年9月18〜26日に実施した早期退職募集に、当初見込みの約1.5倍に達する約7511人が応募したことが明らかになった。
ルネサス エレクトロニクスは2012年10月3日、収益基盤強化策(関連記事)の1つとなっている早期退職募集の実施結果について発表した。
早期退職募集の対象は、ルネサス本体と国内の連結子会社の社員。応募者には、通常の退職金に特別加算金を上乗せして支給する。この他、希望者に対して、外部の就職支援会社による再就職支援を実施する。
9月18〜26日の募集期間に7511人が応募した。当初見込みの5千数百人という募集人数を大幅に上回る結果となった。今回の早期退職募集の実施に伴う特別損失額は約850億円。人件費の削減効果は年間で約540億円を見込んでいる。
当初予想の約1.5倍に上る人員が退職するものの、「営業・生産を含む当社グループの事業活動への大きな影響はない」(ルネサス)としている。
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