Intel、Ultrabookに期待も2012年Q4の売り上げ増は見込まず:ビジネスニュース 企業動向(1/2 ページ)
Intelの2012年第3四半期の業績は、予想していたほどの悪化はなかったという。同社は、Ultrabookに大きな期待を寄せながらも、2012年第4四半期の売上高の成長率については、控え目な予測を立てている。
Intelは2012年10月16日、2012年第3四半期の売り上げが、同社が先月修正した目標を上回ったことを発表した。2012年9月のPC向けプロセッサの売上高が、2012年第3四半期初めと比較して予想外に回復したことによるものだという。
米国の市場調査会社であるIHS iSuppliは、2012年のPC売上高が2001年以降初めて縮小すると予測した。PCの売り上げ不振の一因として、消費者の好みがスマートフォンやタブレット端末といった新しいタイプのコンピュータに移りつつある点が挙げられる。これらの端末は、既存のPCに比べて安価なことに加え、利便性と携帯性にも優れている。
Intelは、消費者の好みの移り変わりを食い止めるため、Ultrabookや、その他の超薄型/低消費電力ノートPCに大きな望みを託している。Intelや同社のPC関連の機器メーカーは、従来のノートPCの性能はそのままに、タブレット端末などに搭載された人気の機能もいくつか取り入れることで、消費者を取り込もうとしている。
Intelでプレジデント兼CEO(最高経営責任者)を務めるPaul Otellini氏は2012年10月16日、「過去数年にわたってタブレット端末の発展を見てきたが、タブレット端末がコンピュータの最終形態であるとは思わない」と述べた。同氏は、機器メーカーによる技術革新により、既存のコンピュータはさらに進化すると予測した。
同氏は、「私が予測できないのは、どのようなフォームファクタが勝つのかという点だ」としつつ、「UltrabookのようなPCは、最も多く生産される製品の1つになる」と付け加えた。一方で、「だが、今後12カ月の間では分からない」とも述べている。
Otellini氏は、Intelが機器メーカーに対して、Intelのプロセッサ「Core」を搭載したUltrabookを140機種以上発売し、そのうち40機種以上にタッチスクリーン技術を用いるよう求めていると述べた。140機種のうちの多くは、以前Otellini氏が掲げたプライスポイントである699米ドルに相当する価格になるという。同氏は、この価格ならば消費者をUltrabookに取り込むことができるとしていた。
IHSは最近、2012年と2013年のUltrabookの販売予測を下方修正したものの、今後5年間は、Ultrabook市場は力強く成長すると予測している。
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