ウインクで画面をスクロール、顔や目をUIとして使用:ET2012
左目をウインクすれば画面を左側にスクロール、顔を右側に向ければロボットが右側を向く――。コアと富士フイルムが、顔や目をユーザーインタフェース(UI)として利用するデモを披露した。
コアと富士フイルムは、「Embedded Technology 2012/組込み総合技術展(ET2012)」(2012年11月14〜16日、パシフィコ横浜)において、顔の動きや瞬き(ウインク)をユーザーインタフェース(UI)として利用するデモンストレーションを行った。
下の写真は、ウインクによって画面を左または右にスクロールする技術だ。ディスプレイの隣に設置したカメラで、ディスプレイの前に座るユーザーの両目を撮影し、目を閉じたことを認識すると画面がスクロールする。右目を閉じれば右に、左目を閉じれば左にスクロールする。
富士フイルムの担当者は、「全身麻痺や半身麻痺のユーザーが端末などを操作する場合に役立つのではないか。また、今回は画面のスクロールのデモを行ったが、テレビのチャンネルや音量を変えたり、照明をオン/オフしたりと、さまざまな用途が考えられる」と述べている。
スマートフォンを使い、顔の向きでロボットを操作するデモも披露した。スマートフォンに搭載しているカメラで自分の顔を映し、右を向くとロボットも右を、左を向くとロボットも左を向く。画像認識用ソフトウェアをスマートフォンに搭載し、ロボットとの通信はBluetoothで行っている。
その他、スマートフォンのカメラで顔全体を認識し、顔とスマートフォンの距離を基に、画面のズームの倍率を自動的に変更するデモも紹介された。例えば電子書籍を読んでいる場合、顔をスマートフォンに近付けると文字のサイズが小さくなり、遠ざけるとサイズが大きくなる。
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