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ルネサスが後工程3工場の売却を決定、再編対象残り4工場の去就はどうなるビジネスニュース

ルネサス エレクトロニクスは、半導体後工程の受託生産で国内最大規模となるジェイデバイスに、半導体後工程工場3拠点と関連する1事業を売却すると発表した。これで、2012年7月に発表した収益基盤強化策で半導体後工程工場の再編対象となった8拠点のうち4拠点の売却先が決まった。しかし、残り4拠点の去就はまだ確定していない。

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ルネサスが後工程3工場の売却を決定

 ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)は2013年1月30日、半導体後工程の受託生産で国内最大規模となるジェイデバイスに、半導体後工程工場3拠点と関連する1事業を売却すると発表した。2013年6月上旬をめどにジェイデバイスへの譲渡を完了する予定。売却金額は公開していない。

 ルネサスがジェイデバイスに売却する半導体後工程工場3拠点と関連する1事業は以下の通り。ルネサス北日本セミコンダクタの函館工場(北海道七飯町、従業員数約260人)、ルネサス関西セミコンダクタの福井工場(福井県坂井市、従業員数約290人)、ルネサス九州セミコンダクタの熊本工場(熊本県大津町、従業員数約270人)、ルネサス北日本セミコンダクタの100%子会社である北海電子で、函館工場の製造支援業務を担当している半導体後工程製造事業(従業員数約60人)である。

 売却される3拠点と1事業に従事する合計約880人の従業員については、1年間はルネサスからの出向となる予定。この期間に、ジェイデバイスと従業員の個別同意による転籍を進めるという。また、3拠点で生産しているルネサス製品は、従来と同等の品質・納期・サービスを顧客に提供できるように、ジェイデバイスを委託先として生産を継続する方針である。

 ジェイデバイスは、世界最大手の半導体後工程受託生産企業であるAmkor Technologyが30%、東芝が10%出資する企業。ジェイデバイスが持つ半導体後工程工場の拠点数は、現有の7拠点(大分県臼杵市、大分県杵築市、宮城県柴田郡、福島県会津若松市、福岡県宮若市、大分県大分市、鹿児島県薩摩川内市)に、今回買収する3拠点が加わって10拠点となる。これにより、半導体後工程(組み立てとテスト)の受託生産企業として、世界トップ5に入る規模になるという。

 ルネサスは2012年7月に発表した収益基盤強化策の1つとして、国内に展開する半導体後工程工場の9拠点の再編を進めている(関連記事1)。今回ジェイデバイスへの売却が決まったのは、「1年をめどに売却を検討」としていた函館工場と福井工場、「生産負荷に応じた適正体格で運営を継続、ただし将来的に売却も検討」としていた熊本工場である。2012年10月にアオイ電子への売却を発表したルネサスハイコンポーネンツ(青森県鶴田町)を加えれば(関連記事2)、4拠点の売却先が決まったことになる。

 再編計画では、継続が決まっているルネサス北日本セミコンダクタの米沢工場(山形県米沢市)を除けば、ルネサスセミコンダクタ九州・山口の大分工場(大分県中津市)が「生産負荷に応じた適正体格で運営を継続、ただし将来的に売却も検討」、熊本錦工場(熊本県錦町)が「3年をめどに売却または閉鎖を検討」となっている。また、ルネサス柳井セミコンダクタの柳井工場(山口県柳井市)は3年間をめどに、ルネサスセミコンダクタ九州・山口の山口工場の後工程ラインは2013年度下期に閉鎖される予定である。

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