ルネサスが経営陣を刷新、新社長は震災からの早期復旧で活躍した鶴丸哲哉氏:ビジネスニュース 企業動向
ルネサス エレクトロニクスは、社長交代をはじめとする経営陣の刷新を発表した。社長を務めていた赤尾聡氏をはじめ、4人の代表取締役と取締役が一線から退くとともに、執行役員を16人から8人に削減し、7つあった事業本部を4つに減らす。新社長に就任するのは、東日本大震災で被災した半導体工場の早期復旧で活躍した鶴丸哲哉氏だ。
ルネサス エレクトロニクスは2013年2月22日、社長交代をはじめとする経営陣の刷新を発表した。社長を務めていた赤尾泰氏をはじめ、4人の代表取締役・取締役が一線から退くとともに、執行役員を16人から8人に削減し、7つあった事業本部を4つに統合するなど大幅な体制変更となっている。
なお、今回の経営陣の刷新については、ルネサスへの出資を予定している官民ファンドの産業革新機構も了承している。このため、産業革新機構の出資が完了する2013年9月までの中継ぎ人事の可能性は低い。
新社長に就任するのは、取締役執行役員兼生産本部長を務めていた鶴丸哲哉氏である。鶴丸氏は、日立製作所時代から那珂工場(茨城県ひたちなか市)の製造本部長を務めるなど、主に半導体製造部門を担当してきた。2011年3月に発生した東日本大震災では、那珂工場をはじめとする被災した半導体工場の早期復旧で貢献。現在同社で断行されている工場再編計画の責任者でもある。これらの業績を評価され、今回社長に抜てきされた。
MCU事業本部長としてマイコン事業を担当してきた水垣重生氏も、取締役執行役員を続ける。鶴丸氏や水垣氏とともにルネサスの経営を担ってきた、社長の赤尾氏、取締役執行役員専務の加藤正記氏、取締役執行役員常務の矢野陽一氏、取締役執行役員の岩熊省三氏の4人は、取締役として残留するものの事業の一線から退き、鶴丸氏をはじめとする新経営陣のサポートに回る。
早期退職などで小さくなった会社規模に合わせて、執行役員数も従来の16人から8人に減らす。8人の執行役員が退任するとともに、執行役員を退任する4人の取締役に代わって、生産本部副本部長の野木村修氏、営業本部アナログ&パワー販売推進統括部長の川嶋学氏、子会社のルネサスエスピードライバでエグゼクティブバイスプレジデントを務める野口武志氏、MCU事業本部事業計画統括部長の大村隆司氏が新たに執行役員に就任する。なお、これらの人事異動は、2月22日付で執行された。
さらに、2013年3月1日付で、7つあった事業本部を4つまで減らす組織変更も行う。営業本部とマーケティング本部は営業マーケティング本部に、MCU事業本部とSoC事業本部、技術開発本部は第一事業本部に統合される。アナログ&パワー事業本部は、第二事業本部に名称を変更する。工場を統括する生産本部はそのままの名称で残す。
新任の執行役員は4つの事業本部の本部長に就任する予定。営業マーケティング本部は川嶋氏、第一事業本部は大村氏、第二事業本部は野口氏、生産本部は野木村氏がそれぞれ担当する。
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