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「iWatch」に「Google Glass」……、ウェアラブルコンピュータ市場は急成長?ビジネスニュース

Appleの「iWatch」やGoogleの「Google Glass」など、ウェアラブルコンピュータ機器の市場が急速に拡大するとみられている。ABI Researchによれば、その出荷数量は、2018年に年間4億8500万台のレベルに達する見込みだという。

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 Appleは、腕時計型のウェアラブル機器「iWatch」を開発中だとうわさされている。このようなウェアラブルコンピュータは、今後5年間のうちに続々と市場に投入されるとみられる。iWatchもその初期段階における一例に過ぎない。

 ここ数週間、「Appleが現在開発中のスマートウォッチは、iOSを搭載し、曲面ガラスを使用するようだ」と報じられている。また、ジャーナリストやブロガーたちも、Appleによる特許申請の状況などから、「iWatchは、Appleにとって次の大きな目玉になる」と主張している。

 一方、Googleは、拡張現実(AR:Augmented Reality)を実現する眼鏡「Google Glass」を開発中だ。近々、アプリケーション開発企業向けに、その試作版をリリースする予定だとされている。また、キヤノンはMR(Mixed Reality:複合現実感)技術を採用したシステムを既に発表しているが、同システムの価格は、12万5000米ドルと非常に高価だ。

 米国の市場調査会社であるABI Researchによると、「今後、数多くのウェアラブルコンピュータが消費者市場に投入されると考えられる。iWatchやGoogle Glassはその一部に過ぎない」という。同社は、「ウェアラブルコンピュータの人気は、今後1年間で急上昇し、今後5年間で広く普及するだろう。その出荷数量は、2018年に年間4億8500万台に達する見込みだ」と予測している。

 ABI Researchでシニアアナリストを務めるJosh Flood氏は、発表資料の中で、「ウェアラブルコンピュータの中では、特にスマートウォッチやスマート眼鏡などに対する関心が高まっている。これは何ら不思議なことではない。いずれも極めて刺激的な技術であり、こうした機器で利用できるアプリケーションにも魅力的なものが多いためだ」と述べている。

 Flood氏は、「曲面ガラスを使用したAppleのスマートウォッチの開発が進んでいることは、ウェアラブル機器の市場における事実として認識されている。ただ、大きな疑問は、このスマートウォッチが、『iPhone』に対して相補的な役割を果たす機器になるのか、それともヘルスケア機能や活動追跡機能などを備える独立型の機器になるのかという点だ」と述べる。

 ABI Researchは、「現在のウェアラブル機器の用途は、スポーツをはじめとするさまざまな活動のモニタリングが大半を占めている。その割合は2013年に全体の約61%に達する」とみている。

 また、スマートフォンとの相互運用性を備えたスマートウォッチも登場し始めているようだ。ABI Researchは、スマートウォッチを、「一般的に普及している腕時計に、追加機能を搭載したもの」と位置づけている。「スマートウォッチは、ホームオートメーションシステムなどに応用できる可能性もある。手首を振って照明のオン/オフを行うなど、“手首に付けたリモコン”のように機能させる用途に使われるかもしれない」(ABI Research)。将来的には、より高度なスマート機能を搭載した腕時計が広く普及するとみられている。

 iWatchは2013年内に発表されるとうわさされているが、ABI Researchはスマート眼鏡も同様の時期に市場に投入されると予想している。

 他には、どのようなウェアラブル機器が登場するだろうか。


このようなスマートウォッチが登場してくるのだろうか。

【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】

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