2013年の半導体市場、好調なスタート:ビジネスニュース 業界動向
2013年の半導体売上高は、好調な滑り出しをみせた。特に、南北アメリカとアジア太平洋地域で順調な成長を記録しているようだ。
半導体産業協会(SIA:Semiconductor Industry Association)によると、2013年1月の世界半導体売上高(3カ月平均値)は、2012年1月の231億6000万米ドルから3.8%増となる240億5000万米ドルだったという。
2012年12月の247億4000万米ドルに比べると2.8%の減少となるが、これは季節的な要因によるものだ。
2013年1月の南北アメリカ地域の半導体売上高は、2001年以降の同月比で最高を記録した。地域別に見ると、南北アメリカとアジア太平洋地域はそれぞれ、前年と比べて10.5%と7.8%の増加となっている。一方、欧州は前年比4.9%、日本は12.3%、それぞれ減少した。
SIAは、世界半導体市場統計(WSTS:World Semiconductor Trade Statistics)が集計した実際の月間売上高に基づいて3カ月平均値を算出し、その値を月間売上高として扱っている。実際の月間売上高は、四半期初めには低く、四半期末には高くなる傾向にある。こうした変動の影響を軽減するために、SIAやその他の地域の半導体業界団体は、3カ月平均値を使う場合が多い。
SIAのCEO(最高経営責任者)であるBrian Toohey氏は、発表資料の中で、「南北アメリカの堅調な成長傾向を受け、世界半導体市場は2012年末から上昇し、2013年は好調なスタートを切った。しかし、景気の不透明感は依然として続いており、力強い成長を阻んでいる」と述べている。
【翻訳:滝本麻貴、編集:EE Times Japan】
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