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モバイル向け無線給電、「マルチ規格対応」「超薄コイル」「給電+データ通信」を提案TECHNO-FRONTIER 2013 ワイヤレス給電技術(2/3 ページ)

「TECHNO-FRONTIER 2013」(テクノフロンティア2013)の見どころの1つだった「無線給電技術」。本格的な普及期が目前に迫るスマートフォン、携帯電話機など向けのモバイル機器用無線給電システムに向けた製品、技術展示が相次いだ。

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ワイヤレス給電の普及に向けて「無料充電サービス」を提供

 日本テキサス・インスツルメンツ(以下、TI)は、WPC1.1 Qi標準規格に準拠した無線給電レシーバIC/トランスミッタICのデモ展示を行うとともに、Qi対応充電パッドを使った携帯電話機/スマートフォンの無料充電サービスを実施した。「まずは、ワイヤレス給電の認知向上が重要。競合などとも連携し、普及に向けた啓もう活動を重視している」(説明員)という。TIでは、WPC以外にもAlliance for Wireless Power(A4WP)やPower Matters Alliance(PMA)といった無線給電関連規格団体にも参画し、今後対応製品をラインアップする方針。「WPCについても、現在策定が進められている出力電力15Wの仕様に対応する製品開発も進めている」(説明員)としている。


TIブースの無線給電関連展示。無料のスマホ、携帯電話機充電サービスも行った (クリックで拡大)

複数規格に柔軟に対応できるマルチプラットフォーム提案

 STマイクロエレクトロニクス(以下、STマイクロ)も、モバイル機器など向けの無線給電IC市場に参入し、TECHNO-FRONTIER 2013で動作デモを公開した。モバイル機器向け無線給電用ICは、電力制御(ロジック)部と電力変換(FET)部をワンパッケージ化した製品提供が多いが、STマイクロは送電ユニット向けのトランスミッタ側は、電力制御部と電力変換部をあえて別個にしたディスクリート型システムを提案する。「多くの無線給電規格が存在する中で、ディスクリート型であれば、各規格に対応しやすい。制御部はフラッシュマイコンベースであり、ファームウェアを書き換えることで柔軟に各規格に対応できる。加えて、熱を発するFETの配置も自在に行えるため、熱対策も行いやすく効率も高められる利点がある」(説明員)とする。ブースでは、同じハードウェア構成で、WPC準拠送電ユニットとPMA準拠送電ユニットを作成し、デモを行った。


マルチプラットフォームをうたうSTマイクロの受電ユニットソリューションのデモ。同一のハードウェアで、WPC対応端末(手前)とPMA対応充電パッド(奥)への給電を行った (クリックで拡大)

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