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DRAMに代わるカーボンナノチューブベースの不揮発性メモリ、開発加速へビジネスニュース

カーボンナノチューブ(CNT)を利用する不揮発性メモリ「NRAM」の開発を手掛ける米国のNanteroが、投資ラウンドで500万米ドルの追加資金を獲得した。DRAMに代わるメモリとしてNRAMの開発を進める同社への注目は、高まっているという。

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 カーボンナノチューブ(CNT)を使用した可変抵抗不揮発性メモリや抵抗変化型RAM(ReRAM:Resistive RAM)を開発するNanteroは、シリーズDの投資ラウンドで500万米ドルの資金を追加調達した。

 シリーズDの2回目では、2社が戦略的投資に加わった。そのうちの1社は、石油ガス業界向けに探査技術を提供するフランスのSchlumbergerである。

 Nanteroは、2001年に米国マサチューセッツ州ウォバーンに設立されたファブレス企業である。同社は数多くのウエハーファブと提携し、地道ながらも穏やかな成長を続けてきた。2012年に同社に対する注目度が高まり、より多くの資金を調達できるようになった。

 同社は、シリーズDのベンチャーキャピタル投資ラウンドで2社の戦略的投資企業から1000万米ドルを調達した。ただし、投資企業の名前は公表していない。

 Nanteroは、CNTベースの不揮発性メモリ「NRAM」の開発を進めている。エンジニアリングサンプルを複数のメーカーに提供しているという。同社によれば、NRAMは、DRAMよりも読み書きの速度が速く高密度な上に、DRAMやフラッシュメモリよりも低消費電力だという。Nanteroは、「DRAMに代わるメモリとして、NRAMを普及させたい」と述べている。


NanteroのCNT可変抵抗メモリの断面構造。直径5nmまで縮小可能とされる。

 またNanteroは、SSD(Solid State Drive)用コントローラICを手掛ける米国のSandForceの元CEO(最高経営責任者)であるMichael Raam氏が、同社の顧問委員会のメンバーに加わったことも明らかにした。なお、SandForceは2012年にLSI Corporationによって買収された。

 Raam氏は、Nanteroが発表したプレスリリースの中で、「自身の不揮発性メモリの開発経験から、Nanteroのメモリは業界を変革する可能性があると考えた。これは、商用開発パートナーとしてNanteroを選んだ多くの企業によって立証されている」と述べている。

【翻訳:滝本麻貴、編集:EE Times Japan】

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