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「Quark」の成功を狙うIntel、頼みの綱はArduino?ビジネスニュース オピニオン(2/2 ページ)

Intelが2013年9月に発表した、64ビットプロセッサ「Quark」。「Raspberry Pi」など安価なボードコンピュータの登場で、さらなる盛り上がりを見せるDIY(Do It Yourself)市場に、Intelは活路を見いだしたのだろうか。

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 DIY型のサービスやIoTの動きに注目しているのはKrzanich氏だけではない。TI(Texas Instruments)は同じくMaker Faire Romeで、TIのマイコンボード「Arduino TRE」に、Cortex-A8ベースの同社のプロセッサ「Sitara AM355x」が搭載されていることを発表した。TIが、低コストのボード上でプロセッサを動かすという、トレンドに乗りたいのは明らかである。

 DIY市場にも、他にも興味深い動きがある。低コストの3Dプリンタ、「Raspberry Pi」のような安価なシングルボードコンピュータ、オープンソースのソフトウェアの登場により、クレジットカードとある程度の知識さえあれば、インパクトのある製品を設計できるチャンスが生まれているのだ。現時点では、「iPhone」などの世界的なヒット製品に商業的なダメージを与える程のものは出てきていないが、チップメーカーやボードメーカーが無視できない程の大きなチャンスになり得る可能性はある。

 誰もが“にわかエンジニア”になれる時代には、まだなっていない。AppleとFoxconn Technology Groupが持つような巨大なサプライチェーンと、ガレージで開発に取り組む愛好家との間には、非常に大きな隔たりがある。

 とはいえ、状況は変わりつつある。クラウドファンディングサービスのKickstarterやIndiegogoは、ガレージで開発を続ける愛好家に資金を提供し、新興企業へと素早く発展させる場になっている。

 愛好家にとっては、開発ボードの低コスト化というのも大きな魅力になっている。最近では、100米ドル以下や50米ドル以下のDIYボードでもなかなか見事な開発を成し遂げられる。安価な開発ツールが登場した今、“ガレージの中の動き”からも目が離せない。

【翻訳:青山麻由子、編集:EE Times Japan】

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