ウェアラブル製品の台頭で、存在感増すヘルスケア分野:2014 CES(2/2 ページ)
「2014 International CES」の主役の1つは、何と言ってもウェアラブル機器だった。そのターゲット市場として最も大きな分野の1つはヘルスケアやフィットネスである。2014 CESでも、多くのメーカーが、これらの分野向けにさまざまなウェアラブル製品を展示した。
ばんそうこうタイプの体温計
MC10が開発した「バイオスタンプ(biostamp)」は、薄型のセンサーパッチである。赤ちゃんの皮膚にも貼り付けることができるため、赤ちゃんの眠りを邪魔することなく体温を測定できるという。さらに、測定した体温データをスマートフォンに送信することも可能だ。材料にポリマーを採用することで、非常に薄く柔軟性を持つパッチを実現した。
睡眠パターンを高精度に分析
「Basis Sleep Tracker」は、レム睡眠や光、睡眠中の寝返りパターンなどを追跡して分析するスマートウオッチだ。3軸加速度センサーと発汗モニター、皮膚温度センサー、心拍数モニターの4種類のセンサーを搭載する。これによって身体活動や睡眠の質などを測定し、高い精度で睡眠パターンを分析できる。また、カスタマイズ設定によってアドバイスを提示することもできるという。
Basis Sleep Trackerの「Body IQ」プログラムは、心拍数や活動レベル、活動持続時間、消費カロリーなどのフィードバックを即座に提供する。また、ユーザーが歩いているのか、走っているのか、自転車に乗っているのかといった活動状況を自動的に検知し、それに応じた調整を行うという。さらに、USBまたはBluetooth経由でデータをスマートフォンなどと安全に同期させることが可能だ。
紫外線から身を守るブレスレット
netatmoの「JUNE」は、太陽光(紫外線)の強さをリアルタイムで測定/モニタリングする、ブレスレットのようなウェアラブル機器だ。iOSに対応していて、ユーザーの肌質や生活スタイルを基に、紫外線からどのように身を守ればいいかを提案する。
猫背をお知らせ
Lumo BodyTechの「Lumo Lift」は、体の位置をトラッキングしてリアルタイムでフィードバックすることで、姿勢を矯正する。猫背などユーザーの姿勢が悪くなると、小さく振動してそれを知らせてくれるという。
Lumo Liftは腰や手首に装着することはもちろん、衣服の下など見えないところに装着することも可能だ。姿勢についてアラートを送る他、歩数や消費カロリーなども測定できるという。
【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 2014年のCESはウェアラブル機器祭り? 展示予定のガジェットを一挙公開
2013年は、多くのウェアラブル機器が登場した。同市場には、2014年も引き続き高い関心が寄せられそうだ。2014年1月に米国で開催される世界最大のコンシューマーエレクトロニクスショー「2014 International CES」でも、心拍をモニタリングする水泳用ゴーグル、子どもを見守るスマートウオッチ、頭部への衝撃からスポーツ選手を守るキャップなど、さまざまなウェアラブル機器が展示される予定だ。 - ウェアラブル機器やIoTが生活を変え、5Gや微細化技術が世界を驚かす
2014年は、どんな技術革新が世界を驚かせるのだろうか? ウェアラブル機器、IoT、5Gなど「2014年に注目すべき10の技術」を紹介する。 - 注目高まるウェアラブル機器、無線通信機能の搭載で普及加速へ
ウェアラブル機器は、さまざまな製品が登場している。今後は、無線通信を活用し、携帯電話機やソーシャルネットワークと接続することで、普及が加速するとみられている。