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「MWC 2014」で注目すべき5つの動向MWC 2014(2/2 ページ)

「Mobile World Congress(MWC) 2014」が2014年2月24日に幕を開ける。サムスン電子の「GALAXY S5」をはじめ、大きな話題を呼びそうな最新のモバイル端末が数多く発表されそうだ。MWC 2014で見えてくるであろう、5つの動向を紹介する。

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【3】どうなる? フィーチャーフォン

 3つ目は、フィーチャーフォン市場をめぐる争いが起こる可能性があるという点だ。

 米国の市場調査会社Gartnerが2014年2月13日に発表したリポートによると、2013年におけるスマートフォン世界販売台数は、9億6800万台に達したという。これは、携帯電話機の世界販売台数全体の53.6%に相当する。

 Gartnerの同リポートの見出しは、「Annual Smartphone Sales Surpassed Sales of Feature Phones for the First Time in 2013(2013年のスマートフォン世界販売台数、初めてフィーチャーフォンを上回る)」とされていたが、携帯電話機業界としては、スマートフォンの方が上回ったことに対してはそれほど驚かないだろう。むしろ、フィーチャーフォンの販売台数が依然として8億3800万台にも上っていることに対し、「どうすればこの大きな市場シェアを奪うことができるのだろうか」と考えるのではないだろうか。

 現在、先進国のスマートフォン市場は飽和状態に近づきつつある。このため業界では、「フィーチャーフォンを使い続けているユーザーが、世界全体で大きな割合を占めている」という事実が注目されている。

【4】LTEブロードキャストの普及へ

 4つ目に挙げられるのは、携帯電話ネットワークにブロードキャストを取り込もうとする動きである。ただ、欧州の地上デジタル放送規格「DVB-T」や、Qualcommが開発した携帯端末向けマルチメディア放送規格「MediaFLO」などはここに含まれていない。これらの規格はいずれも、以前に予測された通り、広く普及することはなかった。

 現在、業界の期待を集めているのは、LTEブロードキャストである。Verizon Wirelessは、米国の2014年の「スーパーボウル」において、LTEブロードキャストネットワークを試験的に採用している。

 韓国の通信事業者であるKTとSamsungは2014年1月、KTのeMBMS(evolved Multimedia Broadcast Multicast Service)技術を用いて、商用LTEブロードキャストのサービスを開始した。KTのLTE加入者を対象したもので、利用するにはSamsungのスマートフォン「GALAXY Note 3」が必要になる。

 MWC 2014では、この分野についてさらなる議論が進むと期待されている。

【5】存在感を増すLenovo、Huawei、ZTE

 5つ目は、MWC 2014において、LenovoとHuawei、ZTEの存在感がこれまで以上に大きくなるとみられる点だ。3社はいずれも、中国最大手の最先端技術メーカーだが、米国の携帯電話機市場においては存在感がほとんどない。だがMWC 2014では、それが大きく変わる可能性がある。

 Lenovoは2014年1月に、GoogleからMotorola Mobilityのモバイル事業を買収したばかりだ(関連記事:グーグルの“3つの戦略”から読む、スマホ市場の動向)。今回のMWC 2014は、買収後、初のモバイル機器の大型展示会となる。会場で、Motorola Mobilityの買収による成果を示す製品を発表することはさすがに難しいが、新しい事業計画や戦略などが明かされることになるだろう。

【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】

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