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Googleがモジュール式自作スマホ「Project Ara」で狙うものオピニオン(2/2 ページ)

Googleが、スマートフォンを自作する「Project Ara」を進めている。機能ブロックごとにモジュール化し、好きなものを組み合わせてカスタマイズしたスマートフォンを作るというものだ。Googleは同プロジェクトで「60億の人々をスマートフォン分野に引き込む」としている。

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Googleが求める、Project Araスマホのターゲット

 現時点では、Project Araのターゲットはスマートフォンだが、将来的には設計者がM2M(Machine-to-Machine)デバイスの開発に取り組むよう促す機会にもなりそうだ。

 Envisioneering GroupのリサーチディレクタであるRichard Doherty氏は、「M2Mは、さまざまな分野で導入されるようになる。モジュール式というアプローチは、実験や遠隔監視、科学領域で使われるデバイスの開発に役立つ可能性がある」と述べた。

 筆者は、Doherty氏のM2Mに関するコメントに興味を持った。実際、オープンソースハードウェアコミュニティの強大な力が必要なのは、スマートフォンではない。むしろ、モノのインターネット(IoT:Internet of Things)とともに知られるM2M分野だ。この分野では、より多くの開発者が便利で斬新なアイデアを考え出す必要に迫られている。

 ウェアラブル機器の設計に向けたプラットフォームにも同じことが言える。そのようなプラットフォームには既に、Raspberry Pi、Arduino、Freescale Semiconductorの「WaRP」など優れたリファレンス設計がある。だが、Project Araのようなモジュール式のアプローチは確実に公平な競争の場となる。

 Googleは、モジュラー式スマートフォンのプラットフォームは、ガジェット好きに向けたものではないとしている。Eremenko氏はタイム誌に対し、「Googleが求めているのは、インターネットを使ったことがない人々だ。こういった人たちにProject Araのスマートフォンを手に取ってもらいたい。例えば、まだフューチャーフォンすら持ったことのないペルーのアルパカ農場の経営者などは、典型的な顧客になり得るだろう」と語っている。

【翻訳:青山麻由子、編集:EE Times Japan】

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