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Googleのモジュール式スマホ、「興味深いが欠点も多い」2015年1月に発売予定(2/2 ページ)

欲しい機能を組み合わせてカスタマイズできるとして、注目を集めるGoogleのモジュール式スマートフォン。米国で開発者会議が開かれ、MDK(Module Developer Kit)が公開された。参加者からは、同スマートフォンについて「興味深いが欠点も多い」との声も聞かれた。

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興味深いが欠点も多い

 Googleは、開発者エコシステムを2014年11月までに本格化する予定だとしているが、それに至る道のりはまだ長い。参加者たちからは、モジュールの重量や販売価格、購入方法などに関する質問が相次いだ。

 ある設計者は、匿名を条件にインタビューに応じ、「コンセプトとしては非常に興味深いが、欠点も多い。課題についてはGoogleはまだ何の対応策も講じておらず、開発者メーカーに解決策を見つけてもらおうとしているような状態だ」と述べている。

 さらに同氏は、「各チップセットのコストについても問題があるのではないか。開発メーカーにとっては、複数のモジュールを製造したり量産したりする場合に、コストが増加する可能性がある」と指摘した。LG ElectronicsのシニアエンジニアであるWooram Lee氏は、EE Timesのインタビューに対し、「Project Araのモジュールは、機器メーカーである当社にとって脅威となる可能性がある」と懸念を示した。

 Lee氏は、「Googleは、開発メーカーが何らかの製品を開発できるようリードタイムを与えている。これは大きなチャンスだ。小規模なメーカーでも、モジュールの開発に成功する可能性がある。ただし、購買力の大きさにもよるだろう」と述べる。


出典:Google

 Ara Projectで設計ディレクタを務めるDaniel Makoski氏は、EE Timesに対し、「オプションの数が多すぎて消費者(および開発者)が困惑するという“選択の矛盾”が生じるのを防ぐためには、共同で開発に取り組むことが重要だ。特に新興市場では、テクノロジーに精通していても、モバイル端末を簡単に入手できない場合が多いことから、このようなオープンソースによる開発が非常に重要だといえる」と述べている。

【翻訳:青山麻由子、田中留美、編集:EE Times Japan】

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