補聴器もiPhoneと連携へ、“新しいウェアラブル機器”を目指す:Bluetooth Smartに対応 医療機器ニュース(2/2 ページ)
ジーエヌリサウンドジャパンは、「iOS」端末と連携する補聴器「リサウンド・リンクス(ReSound LiNX)」を発表した。Bluetooth Smartに対応していて、「iPhone」などから補聴器のボリュームを調節したり、iPhoneに入っている音楽を聞いたりできる。今後は、サードパーティとの共同開発を通して機能の強化を図る。
ターゲット世代は「iPhone」を持っているのか?
リサウンド・リンクスの最大の特長はiOS端末、とりわけiPhoneと接続できることである。だが、補聴器を使う世代にスマートフォンは浸透しているのだろうか。
ジーエヌリサウンドジャパンは、「国内において、2013年11月時点のスマートフォン所有率は、50代で4割、60代で2割だった。今後は、リサウンド・リンクスがターゲットとする50〜60歳代でもスマートフォンの普及が加速するのは間違いないとみている」と述べる。
補聴器の国内市場も順調だ。規模はそこまで大きくない市場だが、出荷台数は過去5年間で15%増加している。2013年の市場規模は、出荷台数が53万台、出荷金額は313億円だった。
今後は、サードパーティとの共同開発を通して、リサウンド・リンクスの多機能化/高機能化を図っていく。ジーエヌリサウンドジャパンは、「翻訳機能と連携させ、iPhoneで翻訳した音声を補聴器に届けるなど、さまざまな機能が開発されると予想している。われわれが考えつかないような新しい機能も生まれてくるのではないか。補聴器にとどまらない“新しいウェアラブル機器”としてのカテゴリを築けると期待している」と語った。
GN ReSoundは、1969年に小型の耳かけ形補聴器を開発したメーカーだ。現在、世界に約3400人の従業員を持つ。2013年の売上高は約730億円、経常利益は約150億円である。
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