RFパワーアンプの評価時間を従来の1/3に短縮:ワイヤレスジャパン2014/WTP2014
ローデ・シュワルツは、最新の携帯電話通信方式である「LTE-Advanced」に対応する携帯端末機器、基地局用通信装置、および電子部品の開発や評価に必要となる測定機器/システムをWTP2014でデモ展示した。
ローデ・シュワルツは、「ワイヤレス・テクノロジー・パーク2014(WTP2014)」(2014年5月28〜30日、東京ビッグサイト)において、最新の携帯電話通信方式である「LTE-Advanced」に対応する携帯端末機器、基地局用通信装置、および電子部品の開発や評価に必要となる測定機器/システムをデモ展示した。
「携帯用部品評価」コーナーでは、ベクトルシグナルジェネレータ「R&S SMW200A」をベースに、シグナルスペクトラムアナライザやオシロスコープを組み合わせて、「エンベロープトラッキング」機能を備えたRFパワーアンプの特性評価デモを行った。
R&S SMW200Aは、1台でRF信号とエンベロープ信号を生成することができるベクトルシグナルジェネレータである。このため、2つの信号間の時間タイミングを正確に調整することが可能である。これまではRF信号とエンベロープ信号の生成を別々のシグナルジェネレータで行っていた。このケースでは、2台のシグナルジェネレータ間で同期をとる必要があり、パワーアンプの出力レベルなどを変更したりすると測定器の調整に多大な時間を要することもあった。「R&S SMW200Aは、測定機器間の同期をとるための煩わしい設定などが不要となるため、これまでに比べて測定作業に要する時間を1/3程度に短縮することが可能となる」(説明員)と話す。
また、R&S SMW200Aは最大160MHzの解析帯域幅において、0.05dBというフラットネス特性を達成しており、マルチキャリアや広帯域信号でより正確なレベル設定を可能としている。
「ネットワークインフラ・基地局評価」コーナーでは、R&S SMW200Aと2台のRF信号発生器などを使って「LTE-Advanced/MIMOタイミング・アライメント測定」のデモも行った。MIMOやキャリアアグリゲーションなど、伝送速度の高速化に向けた最新機能の評価を容易に行うことができるという。
これ以外にも、ネットワークアナライザを使った「マルチポートデバイスの評価」やハンドヘルド型アナライザを用いた「LTE基地局の点検、フィールド試験」などをデモ展示した。
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