ついに日本に上陸した「Chromebook」、導入するメリットとは?:ビジネスニュース Chromebook(1/2 ページ)
Googleは同社が提供する「Chrome OS」を搭載したノートPC「Chromebook」を発売すると発表した。販売対象となるのは企業や教育機関のみで、日本エイサー、ASUS、デル、日本HP、東芝の5社から発売される。
Googleは2014年7月14日、同社が開発する「Chrome OS」を搭載したノートPC「Chromebook」を日本国内で発売すると発表した。Chromebookは2011年から海外で販売されていたが、日本での展開はこれが初となる。販売対象となるのは企業や教育機関のみで、日本エイサー、ASUS、デル、日本HP、東芝の5社から販売される。企業での導入はソフトバンクテレコム、教育機関での導入はミカサ商事が窓口となる。
文房具のような使い勝手を実現
Chromebookは、表計算シートや文書の作成、メールの送信などをGoogleの提供するWebブラウザ「Google Chrome」を通して行う。データは全てクラウド上に保存するのが基本で、Webサービスを使うことに特化したシンプルな設計となっている。Chrome OSの基幹となるGoogle Chromeの特徴について、Google Chromeチーム シニアエンジニアリングマネージャーの及川卓也氏は「シンプル・スピード・セキュリティ」の3つを挙げた。
セキュリティ面で特徴的なのは、Google Chromeは個々のタブが「サンドボックス型」と呼ばれる独立した構造になっている点だ。ユーザーが、もし「悪意のあるソフトウェア」をインストールしてしまった場合でも、その影響がタブの外に及ぶことはなく、OSや他の機能への被害を防ぐ。またChromebookは、起動からGmailにアクセスするまでが10秒以内で済むという高速起動性能を備えているという。及川氏は「これまでの汎用OSは、インターネットの利用に最適化されたものではなかった。ユーザーに、扱い慣れた文房具のような使い勝手を提供する」と語った。
Chrome管理コンソールで端末を一括管理
Google エンタープライズ部門 マネージングディレクターの阿部伸一氏から、Chromebookを企業や教育機関で導入するメリットについての説明も行われた。GoogleはChromebookと同時に「Chrome管理コンソール」の提供も開始する。これは、インターネットから全てのChromebookを管理できるシステム。例えば、個々のChromebookについて、USBメモリやSDカードなどのサードパティ製品の使用許可を、管理者がブラウザ上の管理画面から一括で設定するといったことが可能だ。Chromebookは手動でのアップデートが不要で、自動で常に最新の状態が保たれるため、管理者の行った設定は自動で個々の端末に反映される。また、この管理コンソールのサポートもGoogleが24時間365日体制で提供するという。
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