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日本の電力は足りているのか?――“メイドの数”に換算して、検証してみる(後編)世界を「数字」で回してみよう(3)(1/4 ページ)

2013年、日本では平均1億キロワット(10000“万キロワット”)の電力が消費され続けました。この「10000」という数字。日本中の総発電に対して、どのくらいの大きさなのでしょうか。また、そこから「日本の電力が足りているか否か」について、結論を導くことは可能なのでしょうか。

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 早速ですが、今回の本論に入ります。「日本の電力、足りているの? 足りていないの?」を実際に検討していきましょう。

 その前に、前半の内容を簡単におさらいします。

  1. 日本の国民1人当たりが使用している電力は、メイド8人分の消費カロリーに相当する
  2. 自宅で働いているメイドは1.6人で、残りのメイドは自宅の外で働いている
  3. 日本で使われている平均需要電力は、「10000万キロワット」で、これはメイド10億人分に相当する

 『メイド? 何のこっちゃ?』と思われている方。ごもっともです。面倒でしょうが、前半をご一読いただきますよう、なにとぞよろしくお願いします。

2013年に使用された平均電力は?

 では、後半を始めます。

 まず、前提として、2013年に使用された平均電力を算出します。つまり、2013年に、季節、時間、その他を全部無視して、日本中で消費された電力を、だらーっと均一に並べてみたものです(要するに平均値)。96,865,432,763ワット(968億6543万2763ワット)でした。

 ざっくり1000億ワットです。発電所で使われている単位「万キロワット」で表現すると、「10000万キロワット」になります(ちなみに、「1万キロワット」は、メイド約10万人のエネルギーです)。まずは、この10000という数を覚えておいてください。

 次に、日本中にある発電所の総発電量の合計を試みました。ええ、もう、それは丁寧に電卓を使って1つずつ(ウソです。エクセル使いました。私のHPでファイルを公開しています)。

 結果は、こんな感じです。

発電所の種類 発電量総計(「万キロワット」)
原子力発電*1) 4470
火力発電*2) 16505
水力発電*3) 4385
その他 50
合計 25410
参照資料:
*1)日本の原子力発電所
*2)日本の火力発電所一覧
*3)水力発電.com

 合計25410は、10000を軽く超えていますので、電力は余裕で足りている ―― とはならない理由が、当然あります。

 まず、現時点で、原子力発電所は稼働していないので、4470は数に入れることができません。火力発電も、停止・廃止になっている発電所の発電量を合計すると、5036にもなりました。ということは、国内で使用できる電力の上限値は、暫定計算で、25410−4470−5036=15904万キロワットとなっているようです。この数字も分かりやすく16000として把握します。

 つまり、泣いても笑っても、この電力以上の電力は、計算上、我が国では作れないことになります。それに、どの発電所にしても水力発電にしても、常時フルパワーを発揮できるわけでもありません。

 とはいえ、16000は、10000の1.6倍です。これだけあれば、余裕ではないでしょうか。

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