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インテルの次世代プロセッサ「Xeon」、データセンター向けに管理機能を強化プロセッサ/マイコン Xeon

インテルが、22nmプロセスを用いた次世代プロセッサ「インテルXeonプロセッサー E5-2600/1600 v3」ファミリを発表した。新ファミリは、ソフトウェア・デファインド・インフラストラクチャ(SDI)に対応する機能を備えている。サーバやワークステーション、ストレージ、ネットワークなどインフラ装置の用途に向ける。

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 インテルは2014年9月、さまざまなワークロードの要件と急速に変化するデータセンターのニーズに対応することが可能な次世代プロセッサ「インテルXeonプロセッサー E5-2600/1600 v3」(以下、E5-2600/1600 v3)製品ファミリを発表した。22nmプロセス技術で製造される新ファミリは、性能や電力効率を向上させるとともに、ソフトウェア・デファインド・インフラストラクチャ(SDI)に対応する機能を備えた。サーバやワークステーション、ストレージ、ネットワークなどインフラ装置の用途に向ける。

 E5-2600/1600 v3製品ファミリは、前世代製品と比較して、演算性能を最大3倍に高めつつ、消費電力効率の改善、セキュリティ機能の強化を図っている。さらに、ソフトウェア制御によりデータセンターの運用を自動化するSDIへの対応に向けて、属性管理機能を強化している。

E5-2600/1600 v3製品ファミリの外観(左)と、ウエハー基板

 具体的にE5-2600 v3製品ファミリは、ソケットあたりのコア数が最大18コア(前世代製品は最大12コア)となり、LLC(Last-Level Cache)は最大45Mバイトを搭載する。メモリはDDR4に対応した。これによって、前世代製品に比べて性能が最大1.4倍に向上している。さらに、インテル アドバンスト・スペクトル・エクステンション(AVX)2.0を採用した。整数ベクトル命令の帯域を1クロックサイクル当たり256ビット幅にしたことで、前世代製品に比べて最大1.9倍に性能が向上したという。また、統合電圧レギュレータを内蔵したことで、負荷に応じて動的にコア単位できめ細かな電力管理が行える。

 仮想化の集約率も向上させた。全世代製品に比べて、サーバ1台当たりの仮想マシンの収容数は最大70%増加した。この他、インテル Advanced Encryption Standard New Instructions(AES-NI)も強化されていて、アプリケーションのレスポンスタイムに影響を与えることなく、データの暗号化/復号を最大2倍に高速化できるという。


E5-2600 v3製品ファミリと前世代製品との性能比較 (クリックで拡大) 出典:インテル

 E5-2600/1600 v3製品ファミリは、管理機能も強化している。管理ソフトウェア「ノードマネージャ3.0」を採用することにより、プラットフォームの消費電力や吸気口の温度の監視に加えて、排気口の温度やエアフロー量、およびCPUやメモリ、I/Oの使用率などの情報を、OSを介さずにモニターできるようになった。これにより、データセンター内のワークロードの分布をより正確につかむことができ、部屋の空調管理を効率的に行うこともできるという。

 この他、キャッシュモニターにより、迷惑なタスクを分離することで仮想マシンの使用効率を高めることができる。仮想化の階層化も実現している。新しい仮想マシンと古い仮想マシンを利用する場合も、階層化を行うことで性能低下を抑えられる。

 製品ファミリの価格は、コア数/スレッド数、動作周波数、キャッシュサイズなどによって異なる。例えば、14コア/28スレッド、動作周波数2.6GHzでキャッシュサイズが35Mバイトの「E5-2697 v3」は2702米ドル、同様に4コア/8スレッド、3GHz動作、10Mバイト内蔵の「E5-2623 v3」は444米ドルである(いずれも1000個購入時の単価)。E5-1600 v3製品ファミリは、4コア/8スレッド。3.5GHz動作、10Mバイト内蔵の「E5-1620 v3」は295米ドルとなっている。

 なお、インテルは新たな機能やサービスが求められるデータセンターのインフラ装置向けとして、最新のプロセッサに加えて、イーサネットコントローラ「XL710」製品ファミリやSSD「DC P3700」シリーズも用意している。

「Edison」、日本では2014年10月に発表

 インテルは、E5-2600/1600 v3製品ファミリとは別に、無線機能を内蔵した切手サイズのCPUモジュール「Edison」も紹介した。日本では、2014年10月に正式な製品発表を行う予定である。Edisonは、「2014 International CES」で発表された製品をベースに、汎用I/Oを40本に増やすなど、一部改良を行っている。Edisonには「Silvermont」アーキテクチャのCPUコアを2個内蔵したSoCを採用している。スタンバイ時の消費電力は13mWと小さい。ロボットや3Dプリンタ、CNC装置を始め、IoT(モノのインターネット)用途に向ける。

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