日本の論文採択数は米国、韓国に次ぎ3位――ISSCC 2015の概要発表:ISSCC 2015プレビュー(2/3 ページ)
2015年2月に開催される「ISSCC 2015」の概要が明らかになった。IoT(モノのインターネット)社会を具現化していくためのデバイス技術やシステム集積化技術などに関して、最先端の研究成果が発表される予定である。日本からは前回と同じ25件の論文が採択された。
日本企業/大学では東工大がトップに
採択論文数を国・地域別にみると、日本は25件で前回と同数となった。米国は74件(前回は82件)で圧倒的強みを見せた。韓国は29件(同23件)と大きく伸ばし、採択件数で日本を抜き2位となった。論文は世界85の企業や大学、研究機関より発表される。最も採択件数が多いのはKAIST(韓国科学技術院)の13件で、Samsung Electronicsの10件、Intel、IMECのそれぞれ8件、IBMの7件、Broadcomの6件と続く。日本からの採択上位は、東京工業大学が4件でトップとなり、富士通と東芝がそれぞれ3件などとなっている。井上氏は、「世界的にみても、採択された論文数のうち今回は59%を大学が占めるなど、大学の比率が増加傾向にある」と指摘する。
論文は「アナログ」や「RF」、「ワイヤライン通信」、「ワイヤレス通信」「IMMD」(イメージセンサーやディスプレイなど)といった、10のカテゴリに分類されている。分野別構成比に大きな変動はないが、今回は「アナログ」や「ワイヤライン通信」、「IMMD」、「高性能デジタル」といった分野がわずかにポイントを上げた。
注目技術は「14nm FinFET」や「8K動画対応センサー」など
ISSCC 2015の技術トピックは大きく3つあるという。技術面では、「14nm FinFETを使ったメモリや各種回路コンポーネントの技術」、「8K/4K動画などに向けたセンサーと処理回路の技術」、「電源やパワーアンプなどアナログ/デジタル回路の集積化技術およびアナログ技術の進化」だという。応用技術面では「知的コンピューティングに向けたアーキテクチャの開発」である。3つ目はセンシングに関するもので、「バイオメディカル領域に向けたセンサーおよび回路技術」と「セキュリティ技術」を挙げた。
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