BLEとSub-GHz通信を連携したIoTインフラをデモ――ロームグループ:ET 2014
ロームとラピスセミコンダクタは、「組込み総合技術展/Embedded Technology 2014」(2014年11月19〜21日)で、IoT(モノのインターネット)の基盤技術となる無線通信LSI/モジュールなどのデモ展示を行った。
ロームとラピスセミコンダクタは、2014年11月19〜21日に横浜・パシフィコ横浜で開催されている展示会「組込み総合技術展/Embedded Technology 2014」(以下、ET 2014)で、IoT(モノのインターネット)の基盤技術となる無線通信LSI/モジュールを始め、消費電力の小さいマイコンや各種センサー、電池監視LSIなどを展示した。
ブースにはロームとグループ会社であるラピスセミコンダクタの製品が展示された。特に、ブースで来場者の注目を集めていたのが、Bluetooth Low Energy(BLE)とSub-GHz(160〜510MHz)無線通信を組み合わせたネットワークシステムの提案である。スマートフォンやスマートウォッチなどのBLE対応機器から得られたデータを認識して、Sub-GHz無線通信を使ってインターネットへの接続を行う仕組みだ。ブースではBLE対応LSI「ML7105/ML7125」やSub-GHz無線通信LSI「ML7344J/ML7344C」を搭載したモジュールを用いて、クラウドシステムによるサービスのデモ展示が行われた。
「BLE無線通信のみだと通信できる距離は10m以内である。Sub-GHz無線通信だと通信距離は約1kmと長い。省電力のBLE技術と比較的通信距離の長いSub-GHz無線通信技術を組み合わせることで、利便性の高いネットワークを構築することができる」(説明員)と話す。
なお、ラピスセミコンダクタは電通国際情報サービスのオープンイノベーション研究所と協力して、920MHz帯無線通信とBLEを用いたIoTインフラ「SynapSensor(シナプセンサー)」を開発している。今回のデモ展示もこれらの技術をベースとしたものである。
この他、近距離無線通信(NFC:Near Field Communication)とBLEの機能を統合したモジュールも展示した。BLEをペアリングする際に必要な情報をNFCで読み取って自動的に設定する。このため、作業者はネットワーク環境を構築するための煩わしい設定作業が不要となる。開発した現行製品では、NFCとBLEの別チップを組み合わせてモジュールとしているが、今後はこれらの機能を1チップにした製品も開発していく予定である。
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