オン抵抗を改善し実装面積も大幅削減、車載向け新型MOSFETを開発:ビジネスニュース 企業動向(1/3 ページ)
インフィニオン テクノロジーズ(以下、インフィニオン)は、車載用パワー半導体事業に関して、新たなプロセス技術やパッケージを用いたMOSFETの概要、48V電源システムへの対応などについて、東京都内で記者説明会を開催した。
インフィニオン テクノロジーズ(以下、インフィニオン)は2015年1月15日、車載用パワー半導体事業に関して、新たなプロセス技術やパッケージを用いたMOSFETの概要、48V電源システムへの対応などについて、東京都内で記者説明会を開催した。現行製品に比べて、単位面積当たりのオン抵抗を改善し、実装面積を削減できるMOSFETを新たに投入することで市場の要求に応えていく。
インフィニオンは、2014年の売上高が43億2000万ユーロとなった。このうち車載向け半導体の売上高は19億6500万ユーロで、全体の約45%を占める基幹事業である。特に、自動車の「パワートレイン」、「セーフティ」、「ボディ」用途に向けた半導体デバイスにフォーカスして事業を展開する。
車載向け半導体市場におけるインフィニオンのポジションについて、車載用MOSFET部門でマーケティングおよびアプリケーションエンジニアを統括するシニアマネジャーのCarlos Castro氏は、「全世界でシェア2位、欧州地域や韓国市場では1位、日本市場では3位となった。車載用半導体を製品別にみると、パワー半導体は全世界でナンバーワン、センサーは2位、マイクロコントローラは3位」と話す。特に、日本市場ではこれまで行ってきたサポート体制強化の効果もあり、2013年にシェアが5位となり、2014年は3位に上昇するなど、急速にビジネスを拡大している。
SFET5製品を本格展開
車載用MOSFETとして、同社は既に400種類の製品を供給しているという。2015年3月からは、新たに開発したプロセス技術「OptiMOS-T3T(SFET5)」と新型パッケージを使った製品のサンプル出荷を順次、始める予定だ。SFET5を用いて製造されたMOSFETは現行のSFET4に比べて、単位面積当たりのオン抵抗を約45%も改善した。また、最大動作温度も175℃を達成している。
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