平均レスポンスタイム1ms以下、ネットアップのオールフラッシュアレイ:メモリ/ストレージ技術
ネットアップは、高いコストパフォーマンスを実現するとともに、低レイテンシを達成したオールフラッシュアレイ「NetApp EF560」を発表した。
ネットアップは2015年1月、高いコストパフォーマンスを実現するとともに、低レイテンシを達成したオールフラッシュアレイ「NetApp EF560」を発表した。エンタープライズクラスのSAN用途に向ける。
NetApp EF560は、IOPS(Input/Output Operation Per Second:ある条件の下で1秒間に読み込み/書き込みできる回数)は65万回以上で、IOPS当たりのコストは0.54米ドルを実現している。しかも、SPC(Storage Performance Council)のベンチマークテストであるSPC-1において、レスポンスタイムは平均0.93msを達成するなど、1ms以下を実現した。
120ドライブまで拡張可能
EF560は、最小構成がSSDドライブ6台で、最大120ドライブまで拡張することにより、最大容量192T(テラ)バイトとなる。また、新たなマルチコアCPUの搭載や並列処理に対応した新しいストレージOS「NetApp SANtricity 8.20」の採用により、処理性能を向上させた。
フラッシュ製品担当バイスプレジデントを務めるTy McConney氏は、「SANtricity 8.20を搭載すれば、従来製品であるEF550でもパフォーマンスは25%向上する」と話す。EF560の参考価格(税別)は最小構成で1540万円より。
ネットアップは、SSDとHDDの両方を搭載したハイブリッドアレイ「NetApp E5600」も同時に発表した。データウェアハウスや電子メール、バックアップなど、大容量を必要とするSAN用途に向ける。
最大384ドライブまで拡張でき、最大記憶容量は3.2Pバイトとなる。ストレージOSはNetApp SANtricity 8.20を搭載している。参考価格(税別)は、最小構成モデルで870万円より。
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