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1/fノイズの測定範囲を拡大、パワー半導体や超低周波領域での測定が可能にテスト/計測(1/2 ページ)

キーサイト・テクノロジーは、1/fノイズやランダム・テレグラフノイズ(RTN)を測定/解析するためのシステム「E4727A」の販売を始めた。測定範囲をこれまでより拡大し、高耐圧のパワー半導体や0.03Hzまでの低周波領域におけるノイズ測定を可能とした。

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 キーサイト・テクノロジーは2015年2月6日、1/fノイズやランダム・テレグラフノイズ(RTN)を測定/解析するためのシステム「E4727A」の販売を始めた。測定範囲をこれまでより拡大し、高耐圧のパワー半導体や0.03Hzまでの低周波領域におけるノイズ測定を可能とした。低ノイズ特性が要求される半導体チップやセンサーデバイスなどの解析/評価用途に向ける。

GaNやSiCに対応

 1/fノイズ(1/fゆらぎ)は、トランジスタなどでも電子の揺らぎによって生じる。特に、1/fノイズは、アナログ回路でVCO(電圧制御発振器)の位相ノイズ特性に、デジタル回路では高速通信システムのビットエラー率などに、それぞれ影響を与えるといわれている。このため、半導体チップや信号処理回路における1/fノイズを、より正確に測定/解析するとともに、場合によっては1/fノイズを低減するために半導体製造プロセスへのフィードバックなどが求められている。

 E4727Aは、同社の1/fノイズ・RTN測定システムとして4世代目の製品となる。前世代の測定システムに比べて、測定範囲を大幅に改善しつつ、PXIe規格に準拠したモジュール構造を採用することでシステム形状も小型化した。


1/fノイズ・RTN測定システム「E4727A」の構成例

 特に、高い性能を実現した電圧アンプや電流アンプなどを含め、全ての回路を自社開発し、E4727Aに搭載した。これにより、1/fノイズなどの測定範囲を拡大し、より詳細な解析/評価を可能にした。電圧アンプに加えて、新たに電流アンプも搭載したことで、ダイオードなど出力抵抗が小さいデバイスも測定することが可能となったという。

 E4727Aで改善されたポイントの1つが、最大200Vを印加した状態でパワー半導体などの1/fノイズ測定を可能としたことだ。これまでは最大50Vの対応だったため、GaN(窒化ガリウム)/SiC(炭化ケイ素)などのパワー半導体では、高電圧を印加した状態での測定ができなかった。

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