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MWC 2015もキーワードは“コネクテッド”、IoTや5G関連技術に注目MWC 2015(1/3 ページ)

スペイン バルセロナで開催される「Mobile World Congress(MWC) 2015」(2015年3月2〜5日)では、「2015 International CES」と同様、“コネクテッド”がキーワードになりそうだ。MWCは、名前にこそ「モバイル」という言葉が入っているが、もはやスマートフォンやモデム向けの技術だけでなく、さまざまな分野向けの接続機器やネットワーク技術について議論を交わすための場となっている。

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 スペイン バルセロナで間もなくスタートする「Mobile World Congress(MWC) 2015」(2015年3月2〜5日)では、自動車や携帯電話機、家、工場、ビル、ウェアラブル機器、公共交通機関など、無線でつながるあらゆるモノが集結する。

 MWCは、もはやスマートフォンやセルラーモデム技術のためのイベントではく、異なる用途に合った接続機器や新しいネットワーク技術を見いだし、それらについて議論するための場所に変化した。中でも目立つのはM2M(Machine-to-Machine)など、モノのインターネット(IoT)である。

 モバイル業界は現在、マシン型通信(MTC:Machine Type Communications)向けLTEを導入すべく、LTE-MTC/LTE Cat-0(カテゴリ0)の開発を進めている。IHSの主席シニアアナリストであるSam Lucero氏は、「大手セルラーネットワークプロバイダが、SigfoxやLoRa Allianceが推進する低伝送速度のM2Mネットワークに参入し、運営を始めると発表するかもしれないので、こうした動向に注目してほしい」と話している。

 M2Mの取り組みを進めているネットワーク事業者も周波数帯の分配には注目していて、次世代の5G規格の定義や、容量の増加のニーズに応えるべくスモールセルの効率的な設置について検討が進められている。

 トラフィックの爆発的な増加に伴い、通信事業者はLTEネットワークの性能を検証している他、キャリアアグリゲーションや、より高度なMIMO(Multi-Input Multi-Output)、マルチポイント協調伝送(CoMP)などの新しい技術を検討している。CoMPは、ユーザーの端末が複数の地点とデータを送受信できる機能で、セル端でも適切な性能を確保できる。

 Samsung Electronicsは2015年3月1日(スペイン時間)、「Galaxy」シリーズの新モデル「Galaxy S6 edge」「Galaxy S6」を発表した。CPUには、独自の64ビット対応オクタコアCPUである「Exynos 7」を採用している。2015年のSamsungの製品ラインアップの全てにExynos 7が搭載されるともいわれている。

“常時オン”がトレンド

 DSPコアのライセンサであるCevaによると、2015年と2016年に登場するスマートフォンの最大のトレンドは、“常時オン(always-on)”機能だという。ユーザーが次に購入するであろうスマートフォンは、ユーザーの行動にコンテキストを追加できるよう、ユーザーの話を聞いたり見守ったりするようになるということだ。Cevaのマーケティング部門でバイスプレジデントを務めるEran Briman氏は、EE Timesに対し、さらに重要なことには、次世代のスマートフォンはユーザーの次の動きを予測できるようになるかもしれないという。

 あらゆるモノがつながる中で生活するコネクテッドライフの一部として、コネクテッドカーは、MWCで再び大いに注目される見込みだ。接続性、NFC、RFID、あるいは車車間通信(V2V)や路車間通信(V2I)などが搭載されようとされまいと、何十億台もの接続機器の心臓部は安全性である。NXP Semiconductors 自動車事業部門のバイスプレジデントとして戦略や新規事業、研究開発を主導するLars Reger氏は、「安全性は最も重要な要素である。そうでなければ、IoTは見せかけだけの技術で終わる」と述べた。

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