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インタビュー

イメージセンサー買収を追い風に、市場平均の2倍以上の売上高成長を目指すオンセミの国内戦略オン・セミコンダクター 日本法人社長 雨宮隆久氏(1/3 ページ)

ON Semiconductorの日本法人では、2014年に前年比2倍以上を記録したデザインイン獲得金額を、イメージセンサー製品の提案強化などを通じてさらに伸ばす方針だ。

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 ON Semiconductor(オン・セミコンダクター)は、日本でのビジネス規模を好調に広げているという。2014年度(2014年12月期)には、日本国内でのデザインイン獲得金額が前年比2倍以上に拡大したという。同社は、2014年にイメージセンサーを主力に手掛ける企業2社を相次いで買収。「強みである製品ラインアップの広さがさらに強化され、より成長が期待できる」と語る同社日本法人社長の雨宮隆久氏に国内における事業戦略などについて聞いた。


2015年は、さらに良い方向へ

EE Times Japan(以下、EETJ) 2014年度の売上高は前年比13.6%増の31億6180万米ドルと好調でした。2015年度の見通し、日本国内でのビジネスの展望をお聞かせください。

雨宮隆久氏 2015年も市況としては、決して悪くないだろう。電機業界の世界市況は、2014年比4%程度伸長し、半導体需要も上向き傾向が続くとみている。国内市況に限れば、若干成長率は鈍るが、それでも前年比2〜3%程度の成長となる見込みだ。

 その中で、日本法人としては、常々の目標である“市場成長の2倍を上回る売上高成長”を目指し事業拡大を図っていく方針だ。

 幸い2014年は、金額ベースでデザインインを前年比2〜3倍の規模で獲得できており、それらの成果が2015年、2016年の売り上げ拡大に貢献する見込みだ。

EETJ 用途市場別のビジネスの状況はいかがですか。

雨宮氏 注力市場である車載、産業機器市場はいずれも堅調で、ビジネスを下支えしている。2015年は、さらに良い方向へ推移していくと期待したい。

 もう1つの主力市場である民生機器市場も、以前のような大きな落ち込みなどはなく、安定してきており、悲観するような状態ではない。

新たに加わったイメージセンサー

EETJ 今後、事業拡大を図る上で、売り上げ寄与を期待されている事業、商材について教えてください。

雨宮氏 1つは、オン・セミコンダクターにとって新商材となるイメージセンサーだ。

 イメージセンサー事業は、2011年にCypress Semiconductor(サイプレス)のイメージセンサー事業部門を買収して以来、手掛けてきたが、2014年に、Aptina(アプティナ)、Turesense(トゥルーセンス)とイメージセンサーメーカー2社を買収し、より規模の大きな事業へと強化した。

 イメージセンサーとともにこれまでも手掛けてきた信号処理用アナログデバイスやパワーマネジメントICといった周辺デバイスを組み合わせてシステムレベルで提案する“クロスセル”を実施して、ビジネスの底上げを狙いたい。

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