Samsung 14nmプロセッサ「Exynos」に刻まれた文字から探る:製品解剖(1/2 ページ)
Samsung Electronics(サムスン電子)の最新スマートフォン「Galaxy S6」に搭載されているプロセッサ「Exynos」は、14nm FinFETを適用しているとして話題になった。今回は、同チップの刻印から何が分かるのかを探ってみたい。
GはGLOBALFOUNDRIES?
下の写真が、14nm FinFETプロセス技術を適用したSamsung Electronicsの「Exynos 7420」だ。同社の最新スマートフォン「Galaxy S6」に搭載された14nmチップに刻まれた文字の意味について、数日前から「“ALB”はAlbanyを意味しているのではないか、“G”はGLOBALFOUNDRIESの頭文字ではないか」といった憶測が飛び交っている。
筆者の所属する、技術情報サービスを手掛けるTechInsightsは、従来品のExynosプロセッサを検証すれば、これらの文字に関する手掛かりがつかめるのではないかと考えた。2枚目〜5枚目の写真はそれぞれ、「Exynos 4412」「Exynos 5422」「Exynos 5430」「Exynos 5433」である。
TechInsightsはまず、Exynos 7420の部品番号「N8AZ9MP31」の下にあるALBの文字に注目した。ALBを米国ニューヨーク州のAlbany(オールバニ)空港と考え、米国ニューヨーク州Saratoga(サラトガ)に拡張されたGLOBALFOUNDRIESの「Fab 8」を意味しているのではないかと推測した。2枚目以降の写真にある旧Exynosシリーズにはそれぞれ、”4412 ARM ACA”、“5410 ARM ABA”、“5422 ARM AJB”、“5430 ARM BJE”、“5433 ARM AKD”と刻印されている。
次に、国際航空運送協会(IATA)の3文字の空港コードを調べたところ、ACAはメキシコのAcapulco(アカプルコ)で、ABAはロシアのAbakan(アバカン)、AKDはインドのAkola(アコラ)ということが分かったが、AJBとBJEはリストに存在しなかった。2つのコードがIATAのリストに存在しなかったことと、残り3つのコードの示す場所がSamsungの工場から遠く離れていることから、われわれは「ALBは工場の場所を示すものではない」と結論付けた。
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